2024年 4月 27日 (土)

「水中考古学」なぜ日本での研究が進まないのか 学者が語る「意義」と「課題」

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まずは水中遺跡の存在を「知ってもらうこと」から

「水中にあっても、台風や津波の影響、そして、漁業活動や開発により人に気が付かれることなく失われていきます。陸の遺跡に比べ、壊れても誰も気がつかないことが多いようです。例えば、極端な例では、水中にピラミッドがあったとしても、ほとんど人が見ることがないので、壊れても気が付きません。それだけ、海の中には、陸以上に注意を払う必要があると思っています」

   長い海岸線を持つ日本だが既に埋め立ての進行等で遺跡が失われつつあり、政府が推進する海上風力発電も遺跡を危機にさらす可能性があるという。他国では開発に先立ち環境アセスメントの一環で海中の文化財調査が行われるが、日本では制度化されていないそうだ。

「日本の場合、水中遺跡が存在しているという認識がなかったため、どのように対応して良いか戸惑いが生じているようです。文化財保護は陸と同じように適応されるべきであるのに、これまでほとんど海の開発に際して適応されてきませんでした。即急に水中にも遺跡があることを、より多くの人に知ってもらうこと。それが、必要だと考えています」(佐々木さん)

というのが現状のようだ。

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