2021年 8月 3日 (火)

「救える命」救う体制は作れるか 足りぬ児童福祉司、「質」確保しつつ「量」増やす難しさ

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約45%が勤続3年未満...専門性も議論

   全国の児童相談所が相談対応した児童虐待件数は急増している。2018年度は統計を取り始めた1990年(約1100件)以降で最も多い15万9850件(速報値、厚労省2019年8月1日公表)だった。数字が増えていること自体に対しては、周囲の意識の高まりや行政側が幅広い事案に対応しようとしている姿勢の反映という側面もある、との指摘もあるが、児童福祉司らが対応を迫られる件数が増えているのは間違いない。18年度の数字は、17年度から2万6000件以上増えており、5年前(13年度、約7万3800件)の2倍以上、10年前(08年度、約4万2600件)の約3.7倍という急増ぶりを示している。

   もっとも、単純に児童福祉司の数だけ増やせばよいわけではない。各人の専門性を高める必要性なども指摘されている。厚労省によると「2018年度の児童福祉司の勤務年数」は、3年未満が約45%もいる。「児童福祉司」は、同名の国家資格があるわけではなく、一定の条件(社会福祉士=国家資格=など)を満たした職員が任用され、数年から5年程度で他部署へ異動となることも多い。

   専門性を高めるため、児童福祉司の国家資格化に関する議論も始まっているが、賛否の声があがっている。また、児相と警察との連携強化の是非など課題は多い。さらには、保護者対応などの際の大きな心理的負担も指摘され、毎日新聞の独自調査で「精神疾患の休職率 児童福祉司、教員の4倍」(19年11月27日)という報道も出ており、サポート体制の充実も急務だ。

   事件後には心愛さんの父親が1月末に、母親は2月に逮捕された。傷害幇(ほう)助罪に問われた母親の裁判は6月26日に判決公判があり、千葉地裁は懲役2年6月、保護観察付き執行猶予5年を言い渡した。父親の裁判は2020年2月に始まる。

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