2020年 1月 20日 (月)

オールシーズンタイヤ、相次ぎ新製品 ノーマル・スタッドレスとの性能の差は?

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   かつて「全天候型タイヤ」と呼ばれた「オールシーズンタイヤ」が、再び注目されている。ブリヂストンを除く日本の大手タイヤメーカー3社が今冬(2019~20年シーズン)、そろって日本市場向けに新製品を投入したからだ。東京や大阪など年に数回程度の降雪であれば、冬用としても使える便利なタイヤだ。

   東北地方や北海道など本格的な降雪地帯では、冬用タイヤとしてスタッドレスタイヤを用いるが、夏用タイヤと交換する手間がある。夏用と冬用のタイヤをそれぞれ購入し、年間を通して保管する場所も必要だ。マンションではベランダなどに保管することになるが、毎年秋と春にタイヤを履き替えるのは一苦労だ。

  • オールシーズンタイヤ新製品を3社が相次ぎ投入(写真はイメージ)
    オールシーズンタイヤ新製品を3社が相次ぎ投入(写真はイメージ)

1980年代に一部「標準装備」も普及せず

   その点、オールシーズンタイヤは年間を通して交換する必要がない。ただし、万能なわけではない。「雪道ではスタッドレスタイヤと同等の性能を発揮するが、凍結路面ではスタッドレスには及ばない」(大手タイヤメーカー)という。路面が凍結するような本格的な降雪地帯では、やはりスタッドレスタイヤを使わなくてはならない。

   換言すると、東京のように降雪があっても雪がすぐに融け、路面の凍結が少ない地域であれば、オールシーズンタイヤが便利ということだ。オールシーズンタイヤは1980年代に一部の日本車に「全天候型」として標準装備されたが、スタッドレスタイヤの登場で国内では普及しなかった。

   オールシーズンタイヤは専用のゴム素材(コンパウンド)とトレッドパターン(タイヤの溝)が特徴だ。低温でも硬くならないゴム素材を用いることで、夏場から冬場まで幅広い温度に適応できるという。さらに排水性の高いトレッドパターンを採用することで、雨天から降雪時まで幅広い路面に対応できるようにしている。

   スタッドレスタイヤは乾燥路面のグリップが夏用タイヤには及ばないが、オールシーズンタイヤはどうなのか。大手タイヤメーカーによると、「乾燥路面でも夏用タイヤと同等の操縦安定性を実現している」という。それは夏場に夏用タイヤと同程度となるようゴムの強度を持たせ、トレッドパターンも専用の工夫をしてあるからだという。

雨天時のブレーキ性能は?

   注目すべきは、雨天時のブレーキ性能の高さだ。ダンロップブランドの住友ゴム工業によると、同社のオールシーズンタイヤは夏用タイヤに比べ、ウエット路面では10%短い距離で停止できる。「左右に伸びるトレッドパターンが効率よく排水し、夏用タイヤより深溝設計のため排水容積が大きいからだ」という。

   オールシーズンタイヤは日本国内でも米グッドイヤーや仏ミシュランなどが販売してきたが、今冬からTOYO TIRE(トーヨータイヤ)、住友ゴム工業、横浜ゴムの国内大手3社が参入した。

   トーヨーは2019年8月1日、SUV(スポーツタイプ多目的車)向けオールシーズンタイヤ「セルシアス」を発売。住友ゴム工業は10月1日、「オールシーズンマックスAS1」を発売した。横浜ゴムは20年1月9日、「ブルーアース4S AW21」の本格販売を始めた。

   オールシーズンタイヤは冬用タイヤとして認定されているため、高速道路で冬用タイヤの規制がある場合でも、そのまま走行することができる。気になる値段は「夏タイヤとスタッドレスタイヤの中間くらい」(大手メーカー関係者)という。

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