2020年 4月 9日 (木)

それ、本当に「炎上」?判定方法は作れるか ネット賛否を「可視化」してみる

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   インターネット上で頻繁に起こる「炎上」騒動。ネットメディアはもちろん、テレビや新聞などマスメディアでも当たり前のように取り上げるようになった。

   ところで、その定義は? 『広辞苑』(第七版)をひくと、「インターネット上で、記事などに対して非難や中傷が多数届くこと」。炎上に関する多くの文献でも、「批判が殺到している状況」を指すとしている。

   ただ、炎上の客観的な判断方法はほとんど見つからず、解釈には曖昧さがつきまとう。そのため、メディアが安易に炎上と断じ、読者から反発を招くことがある。このJ-CASTニュースにも「炎上というのは不正確だ」「騒いでいるのは一部の人だけ」といった声が届くことも......。

   反省を踏まえ、炎上のものさしを探し回ると、炎上の可視化を試みる人物が見つかった。「ウェブスクレイピング」「テキストマイニング」という手法を使い、炎上の"ファクトチェック"ができるというのだ――。

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松屋は大炎上した?

   ネットトラブルの研究を行う「デジタル・クライシス総合研究所」(東京都中央区)の調査では、19年1月~10月の間に966件の炎上が発生した。一日に約3件起きた計算になる。

   帝京大学文学部社会学科の吉野ヒロ子講師の論文「国内における『炎上』現象の展開と現状:意識調査結果を中心に」によれば、炎上を知る手段として最も多いのは「テレビのバラエティ番組」の47.2%で、「ネットニュース」の29.3%、「テレビのニュース番組」の26.7%と続く。

   メディアは何をもって炎上と判断するのか。「炎上」と報じられれば、実態とそぐわなくても既成事実化する恐れがあるだけに、慎重さが求められる。

   実例を見ていく。

   牛丼チェーン「松屋」が19年11月28日、定番メニューのオリジナルカレーを「創業ビーフカレー」に切り替えると発表した。同社の公式ツイッターは前日に「『オリジナルカレー』順次全店終売となります」などと投稿して話題を集めていた。

   ネットメディア「zakzak」は発表から2日後、「『松屋』カレーで大炎上! ツイッターでの『商品切り替え』告知が『廃止』連想させ...非難の声相次ぐ」との記事を公開した。切り替えが消費者の混乱を招き、ツイッターで批判が殺到したという。

ネットメディア「zakzak」より
ネットメディア「zakzak」より

   一方、ブロガーの徳力基彦氏はヤフーニュース個人で、「実際に松屋の創業ビーフカレー定番化のツイートには、終売ツイートに対する批判の声も多数投稿されているものの、喜びの声も多数ありますし、そもそもコメント数は数百件であり、見た感じ『大炎上』というほどの状況にはなっていません」と"大炎上"を疑問視する。

   その上で、「当然、zakzakの記事のタイトルだけ読んだ読者は、松屋が大炎上していたという印象だけを受けてしまうわけで、企業イメージが悪くなったという人も少なからずいるでしょう」と、ミスリードによる問題点に触れた。

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