2024年 4月 20日 (土)

高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ
東京五輪中止時の経済損失は... 消費増税、新型コロナの「トリプルパンチ」で大打撃も

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中止になれば損失は大きい

   もし東京五輪が中止になれば、その場合の経済損失は大きい。東京都の五輪経済効果試算によれば、2013年から2030年までの18年間で、経済効果は約32兆円とされている。32兆円の内訳は五輪前8年間でインフラ整備等21兆円、五輪後の10年間で五輪関連イベント等11兆円だ。

   この試算とすると、五輪前はインフラ整備で1年あたり2.6兆円、五輪後は関連イベントなどで1.1兆円なので、前後でマイナス1.5兆円となり、五輪後の景気は通常開催でも落ち込むと考えてもいい。しかし、五輪中止になると、さらに落ち込みが大きくなる、つまり関連イベント分1.1兆円がなくなり、五輪前と比べてマイナス2.6兆円になる。今のイベント自粛ムードが長引くこととなり、4月以降のGDPもマイナスになるかもしれない。 消費増税、新型肺炎、その上に五輪中止となったら、強烈トリプルパンチで日本への大打撃だ。


++ 高橋洋一プロフィール
高橋洋一(たかはし よういち) 元内閣参事官、現「政策工房」会長 1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。著書に「さらば財務省!」(講談社)、「韓国、ウソの代償」(扶桑社)、「ファクトに基づき、普遍を見出す 世界の正しい捉え方」(KADOKAWA)など。


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