2020年 4月 4日 (土)

手作りマスクに滅菌ガーゼ「やめて」 SNSで懸念...メーカーも「必要ないと思う」

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   新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策でマスクを手作りする動きが広がっているが、あて布(あてガーゼ)として「滅菌ガーゼ」を使うのは「やめてください」との声がツイッター上であがった。手術後の傷口にあてるなど、本来の用途で必要としている人に行き渡らなくなる可能性があると指摘されている。

   ガーゼを含む医療機器メーカーに取材すると、手作りマスクに滅菌ガーゼは「必要ないと思います」と話した。そもそも滅菌は、傷口に直接あてるガーゼから雑菌が入り込まないようにするために施されるもので、マスクに滅菌ガーゼを用いても「気持ちの問題だろう」としている。

  • 手作りマスクに関心が集まっている(写真はイメージです)
    手作りマスクに関心が集まっている(写真はイメージです)

必要な人に「行き渡りません」

   使い捨て不織布マスクの供給不足が続き、注目が集まる手作りマスク。作り方の1つは布とガーゼを縫い合わせる方法で、多くのウェブサイトなどでも紹介されている。

   ガーゼにもいくつか種類があるが、ツイッター上では新型コロナウイルスの影響で「滅菌ガーゼ」が店頭からなくなったという報告があがるようになった。特に拡散されたのは2020年3月1日の投稿で、「滅菌ガーゼでマスクを作るのはやめてください。手術後の在宅ケアで本当に滅菌ガーゼでないとだめな人に行き渡りません」として、マスクを作る場合は滅菌ガーゼ以外を用いてほしいと訴えている。

   この投稿には「調剤薬局で働いてますが、滅菌ガーゼを爆買いしていく方が増えててこちらも困ってます」「私もちょうど今日、怪我した子どものための滅菌ガーゼを買いに行き、すっからかんの売り場を見て愕然としました」「ほんま、これ辞めて下さい」など、同様に滅菌ガーゼの不足に悩まされている旨のリプライも寄せられた。自作マスクに関しても「滅菌ガーゼでマスク作るとかは無意味だから止めましょう」といった声がある。

   そもそも「滅菌」とは何か。日本石鹸洗剤工業会(JSDA)ウェブサイトによると、「すべての菌(微生物やウイルスなど)を、死滅させ除去することで、日本薬局方(編注:厚生労働省が定めた医薬品の規格基準書)では微生物の生存する確率が 100万分の1以下になることをもって、滅菌と定義しています」と説明がある。

「滅菌でないガーゼを使っても変わらないでしょう」

   手作りマスクのあてガーゼに用いる際、滅菌ガーゼかそうでないガーゼかで違いはあるか。一般消費者向けにも滅菌・未滅菌の両ガーゼ商品を製造している医療機器メーカー・ハクゾウメディカル(本社・大阪市)の担当者は3日、J-CASTニュースの取材に「滅菌ガーゼである必要はないと思います」と話す。

「気持ちの問題で、口元を清潔にしたいという思いから滅菌が選ばれるのかもしれませんが、滅菌でないガーゼを使っても(手作りマスクとしての機能は)変わらないでしょう。滅菌ガーゼは傷口にあてて出血を止める時などに使われます。傷口から雑菌が入らないようにするためです」

   関西の別の医療機器メーカーA社の代表も同日、取材次のように話す。

「滅菌ガーゼというのは、傷口など損傷した皮膚にあてる時に雑菌がつかないようにするために使います。しかし、マスクのガーゼは通常、健康な皮膚にしか当たりません。また、体内に菌が入らないように滅菌ガーゼを使うわけですが、マスクは空気中にさらされ、菌がつきます。こうしたことからすると、自作マスクに滅菌ガーゼを使う必要性はないと思います」

   逆に医療現場では「手術する時などは体内に入れますから、滅菌したガーゼを使います」という。術後の在宅療養時についても「どのレベルで在宅になるかとか、医師の判断にもよりますが、滅菌ガーゼが必要になることはあります」と話した。

   国内で流通するガーゼは多くが中国製。A社代表は「新型コロナウイルスの影響で中国工場は止まっているところが多いです。だから国内に入ってくるガーゼも少なくなっています」としており、先のハクゾウメディカルでもガーゼは中国工場で生産しているため、国内では品薄という。

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