2021年 4月 17日 (土)

東京モノレールに新たなライバル JR東「羽田アクセス線」認可の影響は?

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   JR東日本による羽田空港アクセス線が国土交通省により事業認可された。田町駅(東京都港区)付近から既存JR線から分岐して羽田空港に向かう路線で、2029年度の開業を目指す。

   開業すれば羽田空港へのアクセス鉄道として3本目になるが、既に京急電鉄と激しく競合している東京モノレールにとっては新たなライバルとなる。

   もっとも東京モノレールの使命は空港アクセスだけにとどまらない。1964年の開業以来、駅を増やしてベイエリアの発展に貢献してきたのも紛れもない功績だ。

  • 東京モノレール(2016年撮影)
    東京モノレール(2016年撮影)
  • 東京モノレール(2016年撮影)

1964年の東京オリンピック直前に開業

   1964年、東京モノレールは東京オリンピックに間に合わせるべく9月17日に開業した。この時はモノレール浜松町駅から羽田駅まで途中駅はなく、ノンストップで都心と空港を直結した。

   開業後、65年に初の途中駅として大井競馬場前駅が開業、その後も駅を徐々に増やしていく。空港関係者に便利な整備場駅、東京流通センター最寄りの流通センター駅、モノレール車両基地最寄りの昭和島駅などだ。

   とりわけ92年開業の天王洲アイル駅は、同駅周辺の再開発を加速させた。オフィスビル・ホテル・文化施設が立ち並ぶ街になり、ベイエリア屈指のビジネス地区となる。2001年にりんかい線の天王洲アイル駅が開業すると乗り換え駅になり、お台場・有明エリアから同駅で東京モノレールに乗り換えて羽田空港にアクセスできるようになった。

   2019年度の駅ごとの乗客数を見ると、浜松町駅と羽田空港内の3駅を除いた1位は天王洲アイル駅(約3万4000人)、2位が流通センター駅(約2万人)で、この2駅の需要を示している。19年10月からは定期運賃の値下げに踏み切り、定期券を使う沿線の通勤客の取り込みが見込まれる。

沿線の通勤輸送やイベント会場へのアクセス役としても活躍

   しかし、空港アクセスの方は1998年に京急電鉄が羽田空港ターミナルビル下に乗り入れると競争が激化した。国土交通省の航空旅客動態調査(2017年度)をみると、空港アクセスのシェアは京急に逆転されている。京急の羽田空港―品川間の運賃が292円(ICカード、19年秋に値下げ)なのに対し、東京モノレールの羽田空港―浜松町間は492円(同)で、運賃面での競争力に課題が残る。

   2002年にはJR東日本グループになった。今回、当のJR東日本による羽田空港アクセス線が21年1月20日に認可され、さらに激しい競争に晒されそうだ。ただし、JR東日本の羽田空港アクセス線は現在認可された新駅は国内線メインの第1・第2ターミナルに新設の「羽田ク空港新駅(仮称)のみで、国際線が発着する第3ターミナルにも駅が作られるかどうかは確定していない。国際線のアクセスでは一定のアドバンテージを保てそうだ。

   いずれにせよ、東京モノレールはこれまでにも沿線の通勤輸送やイベント会場(大井競馬場・流通センターなど)へのアクセス役も担ってきた。当初の使命は空港アクセスがメインではあったが、現在は沿線を支える交通機関でもある。都心から空港へのアクセス輸送では乗客を減らしても沿線輸送の役目は変らず、京急・JRとは住み分けによる生き残りが図られそうだ。

(J-CASTニュース編集部 大宮 高史)

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