2024年 4月 20日 (土)

高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ
ワクチン接種「1日100万回」へ順調ペース G7諸国と比べても遜色なく進んでいる

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7月末までの高齢者接種完了は、概ね達成できるだろう

   世界の国とも比較してみよう。対象はG7諸国だ。ワクチン接種回数の人口比でみると、6月8日時点で、日本は15.32%だ。他のG7諸国では、1%から15%までに要した日数は45~78日であるが、日本は63日とまずまずだった。政府が目標にしている7月末までの高齢者接種完了とは、ワクチン接種回数の人口比ではおおよそ60%である。

   他のG7諸国では、15%から60%に要した日数は58~71日であり、完璧とはいかないかもしれないが概ね達成できるだろう。少なくとも、高齢者で希望している人へのワクチン接種はできるだろうし、高齢者以外の人でもある程度のワクチン接種ができているだろう。

   7月末を考えると、これまでとは別の風景になる。前回の本コラムに書いたが、ワクチン接種で新型コロナ感染は劇的に抑制できる。行動制限は、ワクチン接種がなければやむを得ない選択であるが、ワクチンほどの効果はない。

   経済への影響など諸々を考えると、ワクチン接種を急ぐのが最善手だ。医療従事者のワクチン接種を急いだのは、新型コロナ対策のためであり、集まってパーティを行うためでない。職場でのワクチン接種も始まるので、医療従事者はその協力も願いたい。


++ 高橋洋一プロフィール
高橋洋一(たかはし よういち) 元内閣官房参与、元内閣参事官、現「政策工房」会長
1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。20年から内閣官房参与(経済・財政政策担当)。21年に辞職。著書に「さらば財務省!」(講談社)、「国民はこうして騙される」(徳間書店)、「マスコミと官僚の『無知』と『悪意』」(産経新聞出版)など。


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