2024年 5月 5日 (日)

「CD全部捨てた」「作品に罪はない」 小山田圭吾いじめ問題で揺れるファンの思い

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「暴力性に気付いていながら目をつむって...」

   複雑なファン心理を吐露したのが、イラストレーターの中村佑介氏だ。カラフルな色使いの作風が特徴の中村氏。ロックバンド「ASIAN KUNG-FU GENERATION」のCDジャケットを多数手がけていることで知られる。

   中村氏は17日にブログで「小山田圭吾さんのこと。」と題した記事を公開。青春を過ごした90年代、小山田さんが在籍していたフリッパーズ・ギターとの出会いを回顧した。

   フリッパーズ・ギターの「それまで自分が聴いたことのなかった」音楽ジャンルや「鼻血が出そうなほどお洒落」なファッションと出会ったことで、「頭の中で思い描いていた華やかな都市・東京と、僕の住んでいる殺風景な地方の町がどこでもドアでつながったような刺激的な感覚でした」「かつての真っ黒い空洞は埋め尽くされました」と振り返る。

   後に、小山田氏の雑誌の記事を目にした。自身も学生時代にいじめられた経験があるという中村氏は、複雑な感情を抱いた。

「あの物知りお兄さんがそんなことを実際していたなんて、これからどうやって彼の音楽と向き合っていったら良いのだとモヤモヤしました。ヒーローがそれまでの必殺技じゃなく、包丁で戦い出したような生臭い現実が迫ってきたような」

   一方で、その後のコーネリアスが世界的人気を獲得していったことに対しては「複雑な想いを抱えながらも、同時に孤独な青春の自尊心を救ってくれたお兄さんの活躍を誇らしくも思っていました」「その階段をかけあがる度に僕はドキドキしていました」と振り返る。

   今回の小山田氏の問題については「小山田圭吾さんの学生時代にしたことは、いじめにあった当事者の方からすると今も消えない深い傷です(僕も昨日のことのようにズキズキ思い出します)」。16日の謝罪文に対しても「決してすぐに整理されるようなことではありません。それは少なくとも謝罪文を出すまでに要した年月の倍以上はかかるだろうし、ずっとかもしれない」と話す。

   中村氏は記事の最後で、こんな思いを口にした。

「当該記事の内容や文化の含む暴力性に気付いていながら目をつむってファンとして神輿を担ぎ続け、オリンピック作曲者への道へと導いた責任は僕にもあると感じたのでその過程としてご説明させて頂きました。あなたに、ほんとうにごめんなさい」
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