2024年 4月 16日 (火)

張本勲の「女性蔑視」発言で「女性キャスター」唐橋ユミが謝罪文読み上げ 共演者疑問

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   東京五輪の女子ボクシングをめぐり野球評論家・張本勲氏が「サンデーモーニング」(TBS系)で発言した内容が物議を醸している問題で、2021年8月15日に放送された同番組内で謝罪があった。しかし、問題の発言をした張本氏本人ではなくアナウンサーによる謝罪文の読み上げであったことなどから、共演者がツイッターで苦言を呈している。

  • 張本勲氏
    張本勲氏
  • 張本勲氏

「今回は、言い方を間違えて、反省しています。以後気をつけます」

   張本氏は8日の同番組で、東京五輪ボクシング女子フェザー級の入江聖奈選手(20)が金メダルを獲得したことについて「女性でも殴り合いが好きな人がいるんだね」「嫁入り前のお嬢ちゃんが顔を殴り合ってね。こんな競技好きな人がいるんだ」などと発言し、物議を醸した。

   日本ボクシング連盟は発言訂正を求める抗議文を10日付でTBSに送付。文書では「【女性及びボクシング競技を蔑視した】と思わせる発言がありました」などとし、「ボクシング競技が単純な、暴力的な殴り合いではないこと、技術を駆使した競技であることをご理解いただき、また女性だからそんな競技に取り組むべきではないという、多様性を否定するような番組内でのご発言を、視聴者の皆様に対して、訂正をしていただきたく、文書を発させて頂きました」と説明していた。

   TBSは12日付で同連盟に「張本氏の発言の中には、ご指摘のように『女性及びボクシング競技を蔑視した』と受け取られかねない部分があり、これについては本来であれば番組内で対応すべきでした。当番組として、不当番組として、不快に思われたボクシング関係者や視聴者の皆さまに誠に申し訳なく存じます」などとする謝罪文を送付。文書で張本氏は「今回の私の発言は言葉が足りませんでした」「言葉足らずで反省しています」などとコメントしている。

   その後初めての放送となった15日のコーナー冒頭、総合司会の関口宏さんが「スポーツのコーナーに入りますが、その前に番組からお詫びをしなければなりません。唐橋さんよろしく」と切り出した。

   唐橋ユミアナウンサーは、「はい。先週のスポーツコーナーで、張本勲さんのコメントのなかに、女性およびボクシング競技を蔑視したと受け取られかねない部分があり、日本ボクシング連盟より抗議文が寄せられました。不快に思われた関係者の皆様、そして視聴者の皆様、大変申し訳ございませんでした」と頭を下げた。

   関口さんはこの謝罪を受け、「いや私も、会話の途中でも間違いを正せばよかったかということを反省させられました。ハリ(張本)さん、どういうふうに受け取っていますか」と神妙な面持ちでリモート出演の張本氏に発言を促した。

   張本氏は、「今回は、言い方を間違えて、反省しています。以後気をつけます」ときっぱりとした口調で答えている。関口さんが「よろしくお願いします」と念を押すように述べると、張本氏は軽く会釈した。

「再発防止にはつながりえないものだと私は考えます」

   関口さんは「いろんな方にご迷惑をかけた。まずボクシング連盟、それから視聴者の方々にお詫びをしなければなりません。本当にこれからは気を付けてまいりたいと思います」と頭を下げた。

   張本氏は反省の意を示したものの、番組における謝罪やその内容には疑問の声があがっている。この日同番組にリモート出演したフォトジャーナリストの安田菜津紀さんは、番組終了後にツイッターでこう投稿している。

「今朝のサンデーモーニングをご覧下さった皆さま、ありがとうございました。番組内で発言の機会がありませんでしたが、張本さんの発言を『蔑視と"受け取られかねない"』ものと表現されたこと、それを女性のキャスターの方が伝える形をとったことは、再発防止にはつながりえないものだと私は考えます」

   番組を観た視聴者からも、安田さんに同調する声が多くあがっている。

「えっ何で唐橋さん?て思いました。まずはご本人が謝罪するべき。また受け取られかねないではなく、受け取れたから抗議があったわけですし」
「私も同感です。女性アナウンサーが先に伝える事に違和感がありました」
「こういう時は、直接張本氏に話を振らなければいけなかったと思います。この番組だけではありません。話した張本人が謝らないで、アナウンサーやキャスターが謝ることに違和感があります」
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