2022年 1月 24日 (月)

チケットヴィレッジ「誤解招く」と価格改定 クレカ決済「利用料」で差額、問題は?弁護士見解

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   アイドルイベントのチケット販売サイト「TICKET VILLAGE」(以下、チケットヴィレッジ)が2021年12月1日、サービス利用料の価格改定を行なった。改定後は決済方法にかかわらず「サービス利用料一律10%」とする。

   これまではクレジットカード決済とコンビニ決済で異なる割合のサービス利用料が設定されていた。カード決済時に請求される「クレジットカード決済サービス利用料」に疑念を示すような利用者らの声もネット上であがっていた。

   運営のリーディ(東京都渋谷区)は J-CASTニュースの取材に「誤解を招く表記」があったと謝罪しながら、価格改定は夏ごろから計画していたもので「12月1日に実装することは以前から決定しておりました」と明かしている。

  • チケット販売サイト「TICKET VILLAGE」のツイート(@ticket_villagee)より
    チケット販売サイト「TICKET VILLAGE」のツイート(@ticket_villagee)より
  • 読者提供
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「クレジットカード決済サービス利用料」に疑念の声

   チケットヴィレッジを巡っては、カード決済時に手数料がかかるとしてネット上で「納得いかん」などと疑念を抱くような声がにわかに出ていた。チケット価格に加えて、その14%が「クレジットカード決済サービス利用料」という表記で請求されていた。あるツイッターユーザーが12月1日、同利用料について疑問を呈すと注目を集めた。

   同日夜、チケットヴィレッジ公式ツイッターで「サービスご利用料金 価格引き下げのお知らせ」が発表された。

   今までは決済方法によってそれぞれ「13〜14%」のサービス利用料を設定していたが、改定後は「サービス利用料一律10%」とする。新価格は販売開始時が12月1日以降となるチケットに適用されるという。

   発表を受けてツイッターでは、価格改定は反響を受けての措置だと捉えるユーザーもみられた。

「誤解を招く表記をし大変申し訳ございません」

   リーディの「TICKET VILLAGE事業部」は3日、J-CASTニュースの取材に応じ、これまでの「クレジットカード決済サービス利用料」とその金額設定について、「この度はお客様の誤解を招く表記をし大変申し訳ございません」としながらこう説明する。

「本サービスとしては、チケットを購入する際に『サービス利用料』を購入する方にいただいております。
11月30日までに販売開始されたチケットに関しましては、 クレジットカード決済で購入された方にはチケット価格の14%のサービス利用料をいただいておりました。
なお、クレジットカード決済者さまと、コンビニ決済購入者様とで、サービス利用料の差異があったため、
〇〇決済
サービス利用料
という表記となっておりました」

   価格改定に至った経緯については、次の通り答えた。

「いまよりもよりわかりやすく、より安価にチケットをお求めいただけるよう、サービス利用料を統一し引き下げる施策を夏頃から計画しており、11月のサーバー強化が終了次第、12月1日に実装することは以前から決定しておりました」

   改定後は、支払い方法にかかわらず表記を「サービス利用料」に統一しているという。新価格が適用されるのは、「販売開始が12月1日以降となるチケット」が対象だとし、その理由を次の通り説明した。

「既に販売が開始されているチケットが、12月1日を過ぎてそれ以前に購入された方より安価に購入できてしまうと、それ以前に購入された方は不満に思うのではと思い、そのようにしております」

「価格差別は規約上、禁止」

   J-CASTニュースは、チケットヴィレッジで取り扱いがあるカード会社のジェーシービー(東京都港区)に取材した。

   JCBのカードを取り扱う店舗「加盟店」がカード会員に「クレジットカード決済サービス利用料」を請求することは問題ないのか尋ねたところ、広報は3日、「お支払方法による価格差別は規約上、禁止しております」と伝えた。

   実際にJCBの通信販売加盟店規約「第14条(加盟店の義務、禁止行為等)2.」を確認すると次のように記述されている。

「加盟店は、会員に対し、現金払いその他の決済手段を利用する顧客と異なる金額を請求したり、カードの取扱いに本規約に定める以外の制限を設ける等、会員に不利となる差別的取扱いを行わないものとします」

   JCB広報は当該案件に関するカード会員への返金対応の可否や加盟店への対応について、「個別の案件のため、回答は差し控えさせていただきます」としながら、

「ただし、お客様より、当該案件のような問い合わせをいただいたものは、事実確認を実施し、加盟店規約違反が確認された場合は、是正指導など必要な対応を実施しております」

と答えた。

   J-CASTニュースは再度リーディに取材をしている。同社が結んでいる加盟店契約の規約上、カード決済とそれ以外の決済とで異なる金額のサービス利用料を設定することは問題にあたらないのかと質問したが、13日までに回答はない。

   なおVISAとMastercardがそれぞれウェブ上で案内している加盟店契約会社の加盟店規約を参照したところ、規約を確認できなかった1社を除き、各社とも、加盟店はカード会員に対し、現金客と異なる金額を請求してはならないという趣旨の記述があった。

まずはカード会社に問い合わせを

   J-CASTニュースは、当該案件に関して法的観点からの見解を「弁護士法人 天音総合法律事務所」の正木絢生代表弁護士に聞いた。

   正木弁護士は10日、民事上の契約について大原則を「契約を締結するかどうかについて自由に決定することができ、また契約の当事者は、法令の制限内において契約の内容を自由に決定することができます」と伝える。

   そのうえで、加盟店契約でカード決済と他の決済手段の差別を禁止する合意(差別禁止条項)がある場合、店舗が決済手段によって異なる価格で商品を販売することは、以下のように制約されていると説明した。

「異なる価格を定めても『法令の制限』はないため、法律上は有効な契約です。しかし、そのような価格を設定した場合差別禁止条項には反するため、クレジットカード会社は差別禁止条項違反を理由に加盟店との契約を解除できるようになります」(正木弁護士)

   返金の可否については、法律上、売買契約自体は差別禁止条項に違反していても有効であるといい、同条項に違反しただけでは返金対応は難しいとする。ただし次のように述べた。

「もし返金が行われる場合があるとすれば、クレジットカード会社側が差別禁止条項に違反している状況への対処を加盟店側に求め、加盟店側がクレジットカード会社からの制裁を恐れて任意で返金するなど、クレジットカード会社側が何らかのアクションを起こした場合ではないでしょうか」(正木弁護士)

   正木弁護士は「仮に何らかの問い合わせをするならば,クレジットカード会社に問い合わせた方がよいでしょう」としている。

   また国民生活センターの担当者も9日、「カード利用にあたって手数料などで疑問点や不安な点があれば、まずは利用しているカード会社の方にお尋ねいただいたりすることが必要かと思います」と取材に答えていた。

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