2024年 4月 27日 (土)

議論呼ぶ「乳がん検診啓発ポスター」 日本対がん協会が謝罪「患者や家族の気持ちを傷つけてしまった」【追記あり】

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   乳がん検診の受診を呼びかける「ピンクリボンデザイン大賞」の受賞作をめぐって批判が集まっていた問題で、主催する日本対がん協会は2022年2月21日、「お気持ちを傷つけてしまった患者さんやご家族のみなさまにお詫びを申し上げます」と謝罪した。

  • ピンクリボンフェスティバル公式サイトより
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「ハッとする表現をしたいと思いました」

   議論となっているのは、21年10月に発表された第17回ピンクリボンデザイン大賞のポスター部門グランプリ作だ。

   同賞は、「乳がんの早期発見の大切さを伝え、検診受診を呼びかけるとともに、正しい知識の習得と自分に合った適切な行動を促す作品」を一般募集した。日本対がん協会、朝日新聞社などが主催し、後援には厚生労働省、東京都、日本医師会、日本看護協会、日本乳癌学会が名を連ねる。

   コピー部門とポスター部門の2つがあり、計2万件以上の応募があった。コピーライター、アートディレクターと広告関係の6人が審査員を務めた。

   ポスター部門グランプリは、「『まさか、私が』と毎年9万人が言う」と書かれた作品だった。中央にくじ引きに使う抽選器が描かれている。回した後とみられ、受け皿にはピンクの玉が転がっている。

   応募者は制作意図について次のように解説している。

「『まさか、私が』誰もが一度はそう思った経験があるのではないでしょうか。短いけれどぐっと刺さるその言葉を、見る人の身近なイメージや経験と結びつけ、よりハッとする表現をしたいと思いました」
「何気なく参加した商店街の福引きで当たりが出た時の『まさか』という情景を思い描き、胸に見立てたガラガラ抽選器をデザインしました。何でもないような日常の中に『まさか』が隠れているかもしれないことを伝え、多くの人が乳がん検診を意識するきっかけになればと願っています」

   ニュースサイト「AdverTimes」によれば、審査委員長の中村禎氏は「各部門のグランプリは、審査会で議論をする中で、そんな見方もあるのかと魅力を見つけていけた作品。胸を張って世の中に出ていってほしい」と講評した。受賞者には50万円が贈られ、交通広告として掲出されたほか、多くの自治体で活用されるという。

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