2024年 4月 16日 (火)

東京メトロの有楽町線・南北線延伸がもたらすメリットは? ターゲットは再開発進む豊洲・品川

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メトロが品川に初めて乗り入れる

   南北線の延伸区間は白金高輪~品川間の2.5キロで途中駅はない。こちらの狙いは東京メトロ初の品川乗り入れによる東京西部との移動ルート開拓にあるようだ。「品川は今後、高輪口側でも再開発が始まります。品川が始発駅になるリニア中央新幹線の開業も見据えて、メトロの特に西側の沿線からのアクセスを便利にしたい意図があるようです」(枝久保さん)

   この延伸計画が俎上にのったのは2016年の国交省の交通審議会第198号答申で、「都心部・品川地下鉄構想の新設」として「国際競争力の強化に資する鉄道ネットワークプロジェクト」の一つに位置付けられた。

   都営浅草線から京急品川駅への直通列車を除けば地下鉄が乗り入れていない品川に南北線が乗り入れると、六本木・永田町・赤坂エリアから乗り換えなしで品川へアクセスできる。山手線の六大ターミナル(新宿・渋谷・池袋・上野・東京・品川)の中で品川にだけ乗り入れていなかった東京メトロにとって、南北線延伸は自社ネットワークを強化できるメリットもある。

   南北線は白金高輪で都営三田線と合流して目黒に向かい、東急目黒線に直通している。現状は白金高輪で約半数の列車が赤羽岩淵方面に折り返しているが、「白金高輪駅の折り返し線をそのまま品川方面に延長できる構造になっています」(枝久保さん)とのことで、これを品川方面に延長することは可能なようだ。三田線からの列車も乗り入れ、三田線沿線からの品川直通も実現する可能性がある。

   有楽町線は豊洲、南北線は品川と、再開発で経済力が増す街をターゲットにした新線建設で、東京の鉄道ネットワークはより密でニーズを満たすものになっていきそうだ。

(J-CASTニュース編集部 大宮 高史)

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