2024年 4月 17日 (水)

「手足があれば...」よぎったタラレバ 右手と両足を失った男が、それでも富士山登頂を目指す理由

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自分の体のマイナスなことも、それをプラスに変えられることも再確認

   「この体でチャレンジすることに意味がある」と思う一方、去年12月に練習で筑波山に登った時、「手足があれば...」と思う場面がありました。険しい岩場を前にして「両足があったらジャンプして越えられるのに」「右手があれば両手の力でよじ登れるのに」と、タラレバがよぎりました。現実には小さい段差でも苦労し、物凄く時間がかかってしまいました。不甲斐なさ、悔しさを感じました。

   手足を失ってから10年、1人でできるようになったことがたくさんありました。リハビリして義足で歩けるようになり、家事などもできるようになり、パソコンも使えるようになって、仕事もフルタイムでできています。だから慣れというのか、日常生活の中で障害があることをあまり意識しなくなりました。富士山登頂も「やればできる」と思いました。

   そんな中で筑波山に実際に登って、全然思ったように進めなかったから、「自分には重い障害があるんだ」と痛感しました。「手足があれば」というタラレバもよぎりました。一方で同時に、「この体で富士山に登りきれたら、きっと誰かを勇気づけられる」という、チャレンジの意義も改めて感じました。自分の体のマイナスなことも、それをプラスに変えられることも、登山によって再確認できたんです。筑波山の経験で富士山への思いはより強くなりました。

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