「やばい」「面白い」――そんな声がSNSで相次ぐなど、しばしば注目を集める商品がある。まるか食品(群馬県伊勢崎市)が販売するカップ焼きそば「ペヤングソースやきそば」の変わり種シリーズだ。パクチー味やアップルパイ味、激辛シリーズ、超大盛シリーズなど、これまでに独特な商品を次々と販売し、YouTubeやTikTokで取り上げられて話題になるものも少なくない。なぜこうした商品を開発するのか。J-CASTニュースは、まるか食品の本社・ペヤングホールディングス(HD/群馬県伊勢崎市)に詳しい話を聞いた。「色々なことにチャレンジしていく」ペヤングのユニークな商品は、これまで何度もネットの注目を集めてきた。キーワードの検索件数の推移を確認できるツール「Googleトレンド」で、「ペヤング」というキーワードを検索すると、18年~23年の過去5年間で、最も「ペヤング」が検索された時期は20年11月1日~7日。これと同じ時期に販売していた商品が「ペヤング超超超超超超大盛やきそばペタマックス」だ。通常サイズの約7.3倍ものボリュームで、食べると4148キロカロリーも摂取することになる。パッケージには「絶対に1人で食べないでください」という注意書きも記されており、SNSでは「これやばい」「絶対食えない」などと驚愕する声が相次いだ。20年2月発売の「ペヤング獄激辛やきそば」も注目を集めた。商品紹介では「ペヤング史上最強の激辛商品」などと謳っており、こちらの商品もパッケージに注意書きが記されている。「辛さが非常に強いため、激辛が苦手な方の喫食や早食い、大食いなどの挑戦はご遠慮ください」「大盛」や「激辛」が特徴的な商品は他にも販売されており、これらは大盛シリーズ、激辛シリーズとしても注目を集めている。この他にも、まるか食品はユニークな商品をいくつも販売している。「ペヤングアップルパイテイストやきそば」や「ペヤングパクチーMAX焼きそば」などだ。23年4月にも「ペヤングアパ社長カレー味やきそば」がSNSで話題になり、アパホテル社長の元谷芙美子氏の顔をデザインしたパッケージに、「一瞬、目が点になった」「コラかと思った」などと驚く声が上がった。なぜこうしたユニーク商品を続々と開発しているのか。J-CASTニュースは5月11日にペヤングHD製品開発課の担当者に取材した。担当者は「ペヤングにしかできないような色々なことにチャレンジしていくことで『ペヤング』ブランドの知名度を上げていくことが狙いです」と取材に回答。また「新商品を食べて頂いたうえで『やっぱりペヤングソースやきそば一番がおいしい』と思ってもらう事で相乗効果が生まれると考えたからです」とも述べた。「"ペヤングにしかできない"商品を開発していきたい」同社は12年に「ペヤング激辛やきそば」を販売したことがきっかけで、様々な味に取り組むようになったという。15年には、カップ焼きそばに加える具材のかやく(加薬)や調味料を多く使った「MAXシリーズ」の最初の商品「ペヤングにんにくMAXやきそば」を発売した。こうしたユニークな商品はどのように生まれるのか。担当者は「開発課からの提案もありますが、ほぼ社長からです」と説明した。他社にはできない商品作りをするという考えで開発を進めているというが、「味が奇抜過ぎて(あまりに美味しくないため)商品化に至らなかったものはあります」とも明かす。23年5月までに約500種類ものペヤングシリーズを販売したという同社。1975年7月に販売されたロングセラー商品「ペヤングソースやきそば」は2023年で48周年を迎えた。「ペヤングソースやきそば」の購入層について、担当者は「特にミドル層・シニア層の方々からご愛顧いただいているように感じております」と述べる。一方「ペヤング獄激辛やきそば」などの新商品は、SNSやイベントで商品を利用してもらうなど、学生をはじめとした若者層から支持を集めていると感じるとしている。今後も新商品を開発する予定なのか。担当者は「今後も"ペヤングにしかできない"商品を開発していきたいと思っておりますので是非、ご注目いただければと思います」とした。
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