2024年 5月 20日 (月)

いまどきママ友は必要?不要? 最新ママの集いの場は「子育ても、お仕事も、そして企業も」全員ハッピーに!

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出生率日本一「奇跡の町」の画期的取り組み

――それはもう、単なる子育てママの集う場の域を超えていますね。

福澤さん 採用する企業側からみても、別のメリットがあります。子育てサークルのママたちとは、日ごろから活動や仕事ぶりに信頼関係ができています。一方のママ側も、子育てに理解がある企業で働くことは安心感があります。そこで、双方がマッチングして、働く意欲のあるママの就労にもつながっているのです。

――一石二鳥どころか、三鳥、四鳥もの相乗効果ですね。こうしたママが集う場から「お仕事」にまで発展する動きは、ほかにもあるのですか。

福澤さん 日本で最も赤ちゃんを生みやすい町として知られる「奇跡の町」が岡山県にあります。北東部の山間部に位置する奈義(なぎ)町(人口約5800人)です。同町の合計特殊出生率(女性が生涯に生む子どもの数、2019年)は、なんと2.95。全国平均の1.26(2022年確定値)の2.3倍です。

2023年2月には「異次元の少子化対策」を目指す岸田文雄首相が見学に来ましたし、海外メディアも取材に訪れています。今、この町で行われている取り組みが画期的なのです。

同町のウェブサイトや報道によると、もともと2007年から子育て支援施設として「なぎチャイルドホーム」が開かれていたのですが、2016年からそこに集う子育て中の母親たちを中心に、空いた時間に働ける「しごとコンビニ」制度が始まりました。

奈義町は、就労していない母親から「本当は働きたい」「空き時間を活用して、ちょっと稼ぎたい」という声が多数あったことに着目。地域の会社や事業所を調査したところ、人手不足で事業の継続が難しいという回答が8割に上ったのです。

そこで、「しごとコンビニ」が「ちょっと働きたいママたち」と「人手不足の会社」とのマッチングを始めたのです。すると、スタートから2年間で、同町の主婦や高齢者など非生産人口の1割相当が登録メンバーになったと言います。なんと今では岡山県内はもちろん、東京などの遠方からの求人案件も増えているそうです。

「しごとコンビニ」はその後、北海道東川町、鳥取県南部町、奈良県高取町でも始まり、導入を検討している自治体もいくつかあるそうです。
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