開幕が近づく中、巨人で熾烈な開幕1軍争いを繰り広げているのが秋広優人、浅野翔吾だ。
2025年2月の春季キャンプで目立っていたのが、秋広だった。18日の練習試合・DeNA戦で7回に右越え同点2ランを放つと、9回には右越えにサヨナラソロ。23年は10本塁打と頭角を現したが、24年は26試合出場でノーアーチに終わっただけに期する思いが伝わってきた。だが、オープン戦に入ると快音が聞かれなくなる。3月1日のソフトバンク戦は途中出場でマルチ安打を放ったが、依然として本塁打は出ていない。長打力を発揮することが最大のアピールポイントになる。チャンスは少なくなっているが、結果を出したいところだ。
守備面に不安を抱えているので起用法が難しい
浅野もオープン戦で試行錯誤を続けていたが、9日の阪神戦で初回に12打席ぶりの安打となる左前適時打を放ち、3回も左中間に適時二塁打と復調の兆しを見せた。外野の3枠は左翼がヘルナンデス、中堅が丸佳浩、右翼が新外国人のキャベッジが有力視されるが、盤石とは言えない。キャベッジは日本野球に対応できるか未知数だ。秋広と浅野に限らず実戦でアピールを続ければ、スタメン奪取の可能性が広がる。
他球団のスコアラーは「秋広、浅野は共に魅力的な選手ですよ。結果が出なくてもスタメンで起用し続ける価値がありますが、守備面に不安を抱えているので起用法が難しい。打撃が注目されますが、守れれば不振でも首脳陣は辛抱できる。若手の時にレギュラーを勝ち取った坂本勇人、岡本和真が良い例ですよね。特に秋広の場合は外野の守備が厳しい。起用するなら岡本を外野に回して一塁起用になると思います」と指摘する。
開幕1軍切符をかけた争いで生き残る選手は――。(中町顕吾)