混戦模様のセリーグで、ヤクルトが最下位に低迷している。
2025年5月13日の中日戦(豊橋)で4-5と逆転負けを喫し、借金は今季ワーストタイの借金7に。主砲の村上宗隆がコンディション不良で離脱し、打線の奮起が求められるがリーグ5位の88得点とふるわない。とりわけ打撃不振が深刻なのが山田哲人だ。
通算300本塁打達成も...好調続かず
今年はオープン戦の守備で左手指の腱を脱臼したため開幕2軍スタートに。4月2日に1軍昇格し、5日の中日戦(神宮)で2回に先制の1号左越え2ランを放ち、通算300本塁打を達成。翌6日の同戦で2試合連続左越え3ランを放ったが、その後は好調を持続できない。
打順が7番まで下がり、スタメンを外れることも。「6番・二塁」でスタメン出場した13日の中日戦も初回に遊ゴロ併殺打に倒れるなど4打数無安打に終わった。14日現在、打率.189、2本塁打、8打点と精彩を欠いている。
「直球に差し込まれ、変化球も泳がされる」
スポーツ紙デスクは「直球に差し込まれ、変化球も泳がされる。今の山田は抜けた変化球しか打てない状況です。打撃フォームを見直すためにファームで調整した方がいいのでは」と指摘する。
プロ野球の歴史で史上初のトリプルスリーを3度達成と強烈な光を放ったが、近年は完全に輝きを失っている。
度重なる故障の影響もあり、22年以降は3年連続で打率2割5分を下回り、昨年は打率.226、14本塁打、39打点。盗塁はわずか1つだった。スピードが武器の選手だが、プレースタイルを見つめ直す必要があるかもしれない。
山田の復活はチームの命運を大きく左右する。意地を見せられるか。(中町顕吾)