国民民主党の東京都連政策委員(練馬区担当)で、2025年6月22日に投開票される都議選(練馬区)に党公認・新顔の候補予定者として臨む山口花氏が2日にXを更新した。以前の投稿で「年金制度廃止してくれて良い」などと発言し、一部で波紋を広げたことを受けて、「不快な思いをされた方々に心よりお詫び申し上げます」と謝罪している。「議論もなしに制度が変わる。こんなことがあっていいのか」年金制度をめぐっては5月30日、衆院本会議で改革法案が自公立3党の賛成で可決された。基礎年金の底上げ措置や遺族年金の見直しが行われ、後者は「改悪」だと話題にもなっている。同日夜、山口氏はXで下記の投稿をした。「もうこれは政治家というか現役世代の悲鳴なんですけど、年金制度廃止してくれて良いのでとにかく手元に残るお金を増やしてほしい。引かれるだけ引かれて、自分たちはもらえるかも分からない、時の政権の力で、そこに野党第一党まで乗っかって、議論もなしに制度が変わる。こんなことがあっていいのか」投稿は広く注目され、「極端な意見だけど若者の本音よなー」「これは一つの選択肢だと思う」といった賛同が寄せられた。しかし、「現役世代の支援は必要。しかしだからといって年金は不要と言うのは暴論です」「議員ならお気持ちでなく制度を考えてほしい」などと波紋も広がる事態となった。老齢年金に対する問題提起で...現役世代の「不安」語る山口氏は6月2日になって、Xに長文を投稿し、「【『年金制度廃止してくれてもいい』という発言について】※このツイートは組織からの指導ではなく自身の気付きの下で発信しています」と書き出した。続けて、「このたびの私の発信により、不快な思いをされた方々に心よりお詫び申し上げます。私の言葉が軽率で不十分だったことにつき、ことばを生業とする政治家を目指すものとして深く反省しています」と謝罪。「まず初めに、私の問題提起の対象は老齢年金(いわゆる『老人年金』)に対しての発信であり、障害年金や遺族年金といった、命や暮らしを支える重要な制度にまで否定的な意図は一切ありませんでした」と弁明したうえで、「私の発信の背景には、現行の年金制度、とりわけ少子高齢化が急速に進む中での老齢年金のあり方への強い問題意識があります。現役世代の負担は今後ますます増加し、『払っても将来はもらえないのでは』との不安が広がっています。現在の賦課方式(現役世代が高齢者を支える仕組み)は、制度が作られた時代とは人口構成も社会の在り方も変わった今、見直しを避けては通れない状況にあると考えます。このままでは、制度に対する信頼そのものが揺らぎ、目を逸らし続けていることそのものが世代間の分断を生むことも否めません」と説明した。そのうえで下記のように反省を口にしている。「もちろん、こうした問題提起は、制度を壊すためではなく、持続可能な形に再構築するための第一歩として発信すべきものであり、発言の配慮や丁寧さに欠けていたことは否めません。改めて、深くお詫び申し上げます。今後は、より正確で誠実な発信を心がけ、引き続き若者当事者としての声を『対決より解決』を軸にして重ねてまいります。どうか引き続き、厳しくも温かいご指導を賜れれば幸いです」山口氏は出馬表明まで、玉木雄一郎代表の秘書を経て党職員を務めていた。
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