知識確認は○×式、10問中7問正解で合格
そんななか、なぜ外免切替だけが問題となっているのか。それは、日本の切替制度自体にあいまいな部分が多いからである。
外免切替は、海外の運転免許証を持ち、その国に3か月以上滞在した実績があれば、適性試験、交通規則の知識確認、運転技能の確認などを行うことで切り替えが可能な制度である。
だが、適性検査が20数か国の言語で受験できたり、知識確認が○×式で10問中7問正解で合格できるといった「ゆるい」関門となっている。
こうしたこともあり、近年では日本へ外免切替のために滞在する外国人が増加し、ツアー化しているという指摘もある。
2023年に外国人が日本で外免切替を行った件数を見ると、1位はベトナムで1万5807件、2位が中国で1万1247件(警察庁調べ)となっている。いずれもジュネーブ条約に加入していない国で、3位の米国が4250件であることを考えれば、日本の制度がこれらの国々に人気であることがわかる。
ジュネーブ条約を締結していない国であっても、日本で免許を取得し、帰国後に国際免許を取得する、いわば免許証の逆輸入が比較的簡単に行えるからである。