巨人が2025年6月24日のロッテ戦(ZOZOマリン)で3点のリードを守り切れず、逆転負け。交流戦を6勝11敗1分の11位で終えて借金1となり、首位・阪神と4.5ゲーム差に広がった。「本来はチャンスメーク役だが、チーム事情で4番に」相手を上回る12安打を放ったが、再三の好機を生かせなかった。2点差を追いかける9回に1死満塁の好機を作ったが、4番・吉川尚輝が相手守護神・中森俊介のフォークで二ゴロ併殺打に倒れた。吉川は5打数無安打に終わったが、責められないだろう。スポーツ紙デスクは「攻守で一番貢献しているのが吉川です。本来はチャンスメーク役ですが、チーム事情で4番に入っている。責任感が強い選手なので、長打を打とうと打撃が狂わなければいいのですが」と懸念する。岡本和真が長期離脱中...リーグ戦再開後の4番は?不動の4番として打線を牽引していた岡本和真が左肘靭帯損傷で5月上旬から長期離脱して以降、4番が固定できていない。キャベッジ、丸佳浩など起用したが、今月17日の日本ハム戦(東京ドーム)以降は吉川が4番で7試合連続先発出場している。だが、7試合で計15得点、1試合平均得点が2.1点と貧打が解消できていない。もちろん、吉川だけの責任ではないが、重圧はかかっているだろう。打順別の成績で見ると、4番で出場した試合は30打数4安打、打率.133と本来の力を発揮できていない。長打を量産する打撃スタイルではない。阿部慎之助監督は吉川を打線の潤滑油になる「つなぎの4番」として期待しているだろう。キャベッジのコンディションが万全ではないという事情もある。リーグ戦再開後も吉川を4番で起用するか。勝負強い打撃が目立つ増田陸を抜擢する選択肢も考えられる。得点力を高めなければ、白星を積み重ねられない。指揮官の用兵術が注目される。(中町顕吾)
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