「闘鶏」は動物虐待、愛護団体が禁止訴え 沖縄県は慎重姿勢「実態把握できていない」

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闘鶏禁止条例の制定「裏付けもなく、検討していない」

   この点について、沖縄県の自然保護課は7月10日、J-CASTニュースの取材に対し、次のように説明した。

「軍鶏同士を闘わせること自体は、悪いとかダメとかはありません。ただ、虐待したり、遺棄したりすれば、明らかに違法であり、罰則が適用されます。クチバシを切るなどについては、軍鶏に苦痛を負わせるとすれば、虐待とみなされます。しかし、受けシャモのうわさは聞いているものの、その実態については確認できていません」

   沖縄県内では、報道によると、糸満市議会が20年10月に闘鶏を禁止する条例の制定を県などに求める意見書などを全会一致で可決し、県議会土木環境委員会も21年3月、この意見書を受けた糸満市議会の陳情を全会一致で採択している。

   今回は、愛護団体からの陳情を受け、25年7月7日の6月定例会土木環境委員会で審議された。委員からは、クチバシを切るなどする闘鶏は虐待ではないのかと質問が出て、県側も、もしそうなら虐待に当たるとの認識を示した。ただ、陳情の採択までには至らず、9月定例会で継続審議されることになった。

   今後、闘鶏を禁止する条例が制定される可能性はあるのだろうか。

   この点について、県の自然保護課は、次のように話した。

「県警と連携して、実態を把握しようと動いています。虐待などが分かれば、確認しに行きます。今のところ、そうしたケースは見つかっておらず、そうでなければ指導したり処罰したりはできません。陳情は、採択されたとしても、県に拘束力はありません。実態把握ができていない現状では、裏付けが取れませんので、闘鶏を制限するのは難しいと考えています。ですから、条例制定の検討もしていません」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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