最高気温35度以上の予報でリモート勤務...商社の取り組みにX称賛 「健康より大事な業務なんて」導入した代表の思い

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   食品を中心とした商品の輸出入をする商社・三幸貿易(東京都中央区)が2025年8月6日に公式Xで、最高気温35度以上の予報が出た日には「基本的に出勤停止」にすることにしたと報告した。5日には群馬県伊勢崎市で観測史上最高気温の41.8度を記録するなど、全国的に危険な暑さが続いている。そのなかでの取り組みに、Xでは賞賛の声が相次いでいる。

  • 三幸貿易公式X(@SANKO_TRADING)より
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どうしても出社が必要な業務も「なるべく少ない人数で」

   三幸貿易のXは、「あまりに暑すぎるので、弊社は最高気温が35℃を超える予報の日は基本的に出勤停止としました」と報告。「元々リモート主体でしたが、出勤日も全て無し。出荷業務など、どうしても必要な業務だけ最低限の出社で回します」と説明し、「健康より大事な業務なんてありませんので」と伝えた。

   この投稿は注目を集め、7日時点で7000超の「いいね」が付き、「こういう臨機応変な判断が出来る企業がもっと増えて欲しい」「リモートが可能ならこれが一番だと思う」「素晴らしすぎる...!」「すごくいい会社だ...」といった賞賛の声が寄せられた。

   7日にJ-CASTニュースの取材に応じた三幸貿易の代表は、この取り組みはXに投稿した6日から始めたと説明。6日は代表のみが出社、7日は全員がリモート勤務をしたという。

   導入経緯について代表は、次のように話した。

「通勤途中に救急車で運ばれる方、ずいぶん見るんですよ。それにXでも、熱中症で倒れたという話がたくさん出てきます。我々としては、会社に来るために倒れるなんていうのは、あってはいけないことだと。そもそもこんなに暑いなか、無理して(会社に)行く必要はないんじゃないかと考えました」

   代表によると、コロナ禍の時期にリモート勤務環境を整備し、100%リモート勤務をしていたことがあったという。

「その時の体制に戻そうかなと思いまして。ただ、恒久的にやる必要はないので、まずは35度の予報が出た時に、無理して来なくていいよ、どうしても来なきゃいけない用事がある場合は、仕事の割り振りをして、なるべく少ない人数で回そうよという話にしました」

出荷作業は出勤必須でも...「業務と健康をはかりにかけたら、どう考えても健康」

   今回の取り組みを始める前にも、もともと週3回のリモート勤務体制を取り入れていたという。

   ただ、三幸貿易は通信販売業を行っており、商品の出荷や郵送物の荷受け作業などは、出社しなければできない。代表は、「本来は、ユーザーとしては(出荷が)早いに越したことはないんですけれど」としつつ、「社員の環境とどちらを取るかを考え、週3くらいの出荷にとどめようかなというところで、折り合いをつけています」と話した。今回の取り組みを導入し、さらに減らす意向だとした。

   X投稿の反響を受け、代表は

「業務と健康をはかりにかけたら、どう考えても健康(が大事)だと思うので、この程度のことは当たり前のことだと受け取られるようになってほしいなと思います。

僕らは昭和の世代なので、例えば嵐のとき、電車が止まったり浸水したりしている中でも会社に行ったことが美談のように語られたり、いざ会社に行ったけど仕事ないねなんてみんなで笑った、というような話が普通にありましたが、考えてみたらおかしな話で。仕事がないならばそもそも行く必要ないと思いますし、考え方を変えていった方がいいと思っています」

と話した。

   三幸貿易では「世界一臭い食べ物」といわれる「シュールストレミング」を取扱っており、Xで紹介し、たびたび話題になっている。

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