プロボクシングWBA世界フェザー級王者ニック・ボール(英国、28)が、スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)との対戦に前向きな姿勢を見せた。米ボクシング専門メディア「ザ・リング」(ウェブ版)が、2025年8月14日に報じた。
16日にグッドマン相手に3度目の防衛戦を予定
ボールは2025年8月16日にサウジアラビアで、WBA世界フェザー級5位サム・グッドマン(オーストラリア、26)を相手に防衛戦を行う。
グッドマン戦が3度目の防衛戦となるボール。フェザー級王者の中でも実力者として知られ、一時は井上の対戦候補に浮上した。井上が一時的に階級をフェザー級に上げ、12月にサウジアラビアでボールに挑戦する計画もあった。
12月の対戦は消滅したが、井上は早ければ26年にもフェザー級に転向する可能性があり、その際は、主要4団体(WBA、WBC、WBO、IBF)それぞれのフェザー級王者が、有力な対戦候補となる。
このような背景もあり、「ザ・リング」は、ボールの立場について、こう説明した。
「8年間のプロキャリアを持つボールは、しばらくの間、井上に関する質問に答えてきた。そのため、グッドマンについてと同じくらい、日本のスーパースターとの対戦の可能性について質問されることはよくわかっている」
「グッドマンは私を倒す可能性がある」
3度目の防衛戦を前に、「ザ・リング」の取材に対してボールは、次のように意気込みを語った。
「グッドマン戦に集中していなければ、(井上との対戦が)気になってしまうかもしれないが、私は集中している。この次の相手を倒さなければ、その試合(井上戦)は実現しない。ボクシングでは一発で決まる。この相手(グッドマン)は私を倒す可能性があるから、彼に完全に集中している。そうでなければ、この次の試合は実現しないだろう。私は強い意志を持っている。そうすれば、その話題(井上戦)について話しても集中力を保てるから問題ない」
ボールが将来的な対戦相手として意識する井上は、9月14日に名古屋で防衛戦を控える。対戦相手は、WBA世界スーパーバンタム級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン、30)だ。
フェザー級王者ボールは今後、どのようにして井上に絡んでくるのか。両者の試合に注目が集まる。