元放送作家の長谷川良品氏が2025年8月19日に自身のYouTubeチャンネルの動画で、歌手で俳優の福山雅治さんがフジテレビが設置した第三者委員会のヒアリングに回答したとして、週刊誌「女性セブン」の取材に応じたことについて見解を述べた。
「福山氏と中居正広氏の問題は次元が違う」
福山さんをめぐっては、8月18日に公式Xで、同日発売の「女性セブン」の独占取材を受け、「フジテレビさんが設置した第三者委員会からの質問に回答した経緯と、その報告書に記載されていた内容についての補足や説明」をしたと報告した。
「女性セブン」では、第三者委員会の調査報告書でフジの大多亮元専務が、女性アナウンサーや女性社員を同席させたという「男性有力番組出演者との会合」の男性有力番組出演者が福山氏だったと報じている。調査報告書によると、特段ハラスメント的な言動はなかったと述べる参加者がいた一方、下ネタや性的内容を含んだ発言もあり不快だったとする参加者もいたとされる。
長谷川氏は動画で、「福山氏と中居正広氏の問題は次元が違う。やはりここには明確な線引きを設ける必要がある」と警鐘を鳴らした。「そうでないと危険だからです」といい、福山さんに社会的制裁を与えるような機運が高まると、「むしろ性暴力とされる核心やフジの罪まで矮小化しかねません」と懸念を示した。
その行き着く先には、「メディアや一部の過激な ジャーナリストの姿勢に対する不審感が肥大」すると指摘。さらにこうした動きが加速すると、メディアの受け手の側も「 全てのトラブルを一括にして『なんだ結局この程度のことで大騒ぎしていたのか』というような興ざめと風化とデフレを招きかねません」と話した。
福山さんの説明に疑問も
一方で、長谷川氏は「女性セブン」で報じられた福山さんの主張に疑問も呈している。例えば、調査報告書では福山さんが「女子アナの皆様との会、よろしくお願いいたします!」「新人アナに会いたいですねぇ」などと依頼したと記載されているが、福山氏はインタビューのなかで、これには前段があり、やり取りのなかで「また、皆様とお会いしたいですね」と返信したとしているが、調査報告書の記述には触れていないことを指摘。また、「女性セブン」では福山さんとの会合は、福山さんが経営するバーで行われていたと報じられているが、その支払いについても疑問を呈していた。
また、長谷川氏は、会合で福山さんが下ネタを含む発言をしていたと報じられていることについて、「我々世代の男性の一部が安易な下ネタを盲信、頼っていたのは事実であり、何よりそうしたどきつい下ネタを女性の側も歓迎していると勘違いしていた」と指摘。「福山さん自身も深く反省しておりますとおっしゃっているように、我々世代の多くも見直し、反省すべきこと」とした。
さらに、こうした安易な下ネタに走ってしまう背景には「過剰なサービス精神だったり沈黙恐怖症」があるとも指摘。「こうした独りよがりなおもしろや、ましてや下ネタなどで沈黙を埋める必要などないんですよね」と話した。