女性アイドルグループ「iLiFE!(あいらいふ)」が2025年8月27日、日本武道館(東京都千代田区)でワンマンライブ「ONELiFE!」を開催した。間際には「見切れ」発生によって一部席の払い戻しを受け付けると公式発表があり、SNS上で波紋を広げたライブだが、鑑賞を決めた当事者の目にはどう映ったのか。「座席判明から公演当日まで3日しか猶予がなかった」武道館公演をめぐっては公式サイトやXで19日、税込み4500円だった「1Fスタンドチケット」のうち100席近くについて「舞台セットの都合上、見切れが発生してしまう」として、キャンセル希望者に全額払い戻しすると発表があった。出演者・演出・ステージが見えづらい、または一部見えなくなる可能性があるといい、対象者にはチケット発券が始まる24日以降に順次案内メールを送るとのことだった。これまでにはFC先行抽選や先着順の一般販売などで全席完売後、比較的安価な税込み3000円の「1Fスタンド見切れ席」も販売されていた。こういった背景が相まって、公演を目前にした先の対応にXで批判が相次ぐ事態になった。ライブ開催後に投稿された鑑賞レポートの数々を見ると、問題の席はステージ両端の花道近く、サイドモニターの背面などに視界を遮られるような位置だったとみられる。実際、返金対象席と分かって鑑賞した2人の客がJ-CASTニュースの取材に応じた。1人目は、事態が発覚した際はキャンセルも考えたというが、「該当公演は完売していたことと、座席判明から公演当日まで3日しか猶予がなかったこと、チケット取引サイトやXで高額転売や詐欺と見られるチケット譲渡が多数見受けられたこと」などから鑑賞を決めたという。「ライブはほぼ見えませんでした」一方で良かった点もその人は、率直に言って、「全く楽しむことは出来ませんでした」と公演を振り返った。ステージ正面などにもモニターはあったが、当時の状況を「モニターも機材が邪魔でほとんど見えず、メンバーのパフォーマンスを見せることよりも映像演出に使うことがほとんどだったため、ライブはほぼ見えませんでした」と説明している。しかし、「良かった点」として、こんなエピソードを教えてくれた。「座席正面に配置されていたモニター横に花道が設置されていたため、メンバーが花道まで使ってパフォーマンスする際には見切れている席に向かってファンサやパフォーマンスをしてくださる時があったのでそこは救われました」一方、2人目の回答者は「行くことに意味がある」として返金は考えなかったという。ライブの見え方は「ステージが近くまで繋がっているため(メンバーが)来た際は見えますが終始なんも見えません。モニターも見えないため音声のみって感じです」と、同様だった。「ただ、いつもライブでは整番が早くても最後列でコール等で楽しんでるためほぼいつもと代わらず楽しめました」と感じ方は異なり、「願望としてはモッシュやサークル等アリのコール席など作って欲しかったです」とも述べていた。
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