巨人・リチャードが自身初の2ケタ本塁打に王手をかけた。
「7番・一塁」でスタメン出場した2025年9月9日の広島戦(東京ドーム)で、初回1死満塁の好機に左翼席へ9号満塁本塁打。床田寛樹が投じた低めのツーシームをすくい上げた。
巨人で1シーズンの満塁本塁打2本は、23年の大城卓以来2年ぶりで、移籍1年目に限ると史上5人目の快挙だと報じられた。
ウエスタンリーグでは5年連続のホームラン王
ソフトバンクではウエスタンリーグで5年連続(20~24年)本塁打王に輝いたが1軍に定着できず、5月12日に秋広優人、大江竜聖と1対2のトレードで巨人に移籍した。
移籍後すぐに1軍昇格したが、打率0割台と結果を出せず、6月13日にファーム降格。7月8日に再昇格すると、同月下旬からスタメンで試合に出続けている。9月10日の試合前の時点で、61試合出場で打率.193、9本塁打、32打点。
「1軍と2軍は投手のレベルがまったく違います。まだまだ確実性が低いですが、阿部慎之助監督は我慢強く起用している。相手バッテリーからすれば、甘く入ったらスタンドに叩き込まれる恐怖感があると思います。将来を嘱望された秋広を放出したのでトレードが発表された当時は疑問の声が多かったですが、規格外のアーチを見ると、長距離砲として大きな可能性を抱かせます。まだチャンスを与えられている立場なので、定位置をつかめるか。リチャードにとってはすべての試合が重要です」(スポーツ紙記者)
「ポスト岡本」の大砲の期待が
今オフは岡本和真がポスティングシステムでメジャー挑戦の可能性が、メディアで報じられている。
今年は岡本が左肘靭帯損傷で長期離脱した期間に得点力が下がったため、クリーンアップを担う主砲の一本立ちが、来季以降に向けて大きなポイントになる。リチャードは大輪の花を咲かせられるか。
(中町顕吾)