予約システムの複雑さに不満
夫と6歳の娘と一緒に初めて万博を訪れた北九州市の40代会社員女性はパソナ館の前で並び列の再開を待っていた。
「人混みがすごくて、もう来たくはない」
こう漏らしながらも「万博に来られてよかった。一生の思い出になった」と話した。
友人と初万博という千葉県成田市の20代会社員男性は「予約が取れないのは覚悟していた。大屋根リングを実際に見られて、感動した。いろんな人種の人が歩いていて、交流しているのが素敵」と話す。
大阪市の40代公務員女性は、2時間半待ちとなっていた「ミャクミャクぬいぐるみくじ」に8歳のめいと参加した。
「最初は『並ばない』万博を掲げていたと思う。もうちょっとうまくできなかったのか」
と語る。また予約システムについて、1時間待ちといった長時間待つ現在の状況に「ありえないのでは」と疑問を呈した。
不満の声が多く聞かれたのは、デジタルでの予約方法だ。
「友達に予約を取ってもらったが、当日自分でやろうとするとやり方が分からなかった」(50代パート女性)
「予約システムが複雑すぎる」(70代無職男性)
特にデジタルに不慣れな高齢者を中心に、若い世代からも同様の声が聞かれた。
今回話を聞いた来場者のほとんどが初万博で遠方からの来場が多かった。「なぜ駆け込み万博を」と聞くと、次のような意見が出た。
「人が多いとか(内容が)つまらないとか聞いていたので、行かなくてよいかと思っていたが、やっぱり1回は行ってみたいと思った」(埼玉県さいたま市の50代主婦)
「友人と予定が合わず、このタイミングになってしまった」(千葉県成田市の20代会社員男性)
理由はさまざまだが、「終わる前に1度は」という思いが万博に足を運ばせているようだ。