「北九州でムスリム給食が決定」市は否定もSNSで拡散 抗議殺到「日本人が我慢させられている」なぜ誤解が

学校給食制度に宗教的配慮は含まれていない

   日本の学校給食制度は、世界的に見ても大変珍しい仕組みである。

   多くの国では学校給食が希望者のみのサービスであるのに対し、日本では公立小中学校に通う児童・生徒のほぼ全員に提供されている。

   その背景には、1954年に制定された「学校給食法」がある。

   この法律により「栄養支援」と「教育」を一体化した制度設計が行われ、全員が同じ給食を食べることで平等を実現する。

   さらに2005年の「食育基本法」によって、栄養だけでなくマナーや地域文化を学ぶ機会としての位置づけが強調された。

   こうした全員参加型の学校給食制度が教育制度に組み込まれている国は、日本と韓国くらいしかない。

   もっとも、学校給食や食育の基準は「栄養・安全・アレルギー対応」に重点が置かれており、宗教的配慮は制度に含まれていない。

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