「韓国のイチロー」イ・ジョンフ、大リーグで苦しんだ理由は「パワー不足」...韓国出身の元大リーガー指摘「直球の対応が容易でない」

「大リーグでは直球と変化球の球速差が大きくない」

   「速い変化球も、直球のタイミングで、行き当たりで対処しなければならないのに、それをふたつに分けて見ようとするから難しい問題が生じる。直球に対応できる能力をまず身につければ、バットを振れた状態で変化球に対応する能力が生まれる。大リーグでは、直球と変化球の球速差が大きくない。それをどうやって見分けるのか。直球対応能力をまず作り上げた上で、直球より少し遅い変化球に対応できることを学ばなければならない」

   そして、シーズンを通して安定した力が発揮できなかった要因に言及。自身の大リーグでの経験を踏まえ、来シーズンに向けての課題を指摘した。

   「イ・ジョンフは、韓国野球をいわゆる『食い尽くして』大リーグに行ったが、パワーが足りなかった部分があった。それが今年明確に表れた。イ・ジョンフは来年、その部分をどう克服するかが鍵だ。打率をもっと気にするか、パワーをもっと上げるか、本人が選択する必要がある。今年が大リーグ2年目だから、そうした部分をうまく補完できれば、より良い選手になるだろう」

   イは9月29日に今シーズンの全日程を終え、30日に韓国に帰国。韓国の空港で報道陣に対応したイは、大リーグ2年目を、こう振り返ったという。

   「速球は速くても見ているうちに慣れてくるが、変化球は全く違う。韓国に95マイル(153キロ)のチェンジアップを投げる投手はいないだろう。韓国ではあれが直球の球速なのに、これを直球のタイミングで打つべきか、変化球のタイミングで打つべきか悩んだ。多くの試行錯誤を経験した」

   イは、球団と6年総額1億1300万ドル(約164億円)の大型契約を結んでおり、来シーズンが大リーグ3年目となる。

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