高市早苗首相は強い経済を目指す「日本成長戦略本部」の初会合を2025年11月4日に開き、AI・半導体や造船など17の戦略分野に重点的に取り組むことを決めた。ほとんどは作っただけで成果を上げてないこれに首を傾げたのが元衆院議員の杉村太蔵氏だ。水曜コメンテーターを務める「大下容子ワイド!スクランブル」の11月5日放送で、「またか!」という顔でこう語った。「総理が代わるたんびに、その総理キモ入りの新しい会議、新しい看板本部みたいなものができるんですよ。内閣とか、官邸のホームページ見たら、つい昨年作った石破さんの地方創生2.0ナントカ会議、岸田さんが作った新しい資本主義実現会議、1億総活躍国民会議とか、もうね、これまで総理が作った会議の墓場みたいになっているんです」と厳しい。そのほとんどは作っただけで、国民の記憶に残るような提案もなければ、成果も上げなかった。杉村氏は「原点に返って、経済財政諮問会議ってちゃんとあるわけです、内閣府に。そこをベースに、こういった(高市内閣の戦略本部のような)議論をやってもらった方が、継続性の観点でも非常にいい」と指摘、「かつて経済企画庁みたいのがあって......。マクロ経済の観点でもうちょっと中長期で、しっかり政策立案する省庁があってもいいんじゃないか」と提案した。「継続性という観点から疑問です」さらに、「こういった会議って、役人さんも出向でしょ。総理が代わった瞬間に、どこかにまた戻される。これじゃあ継続性という観点から疑問です。経済財政諮問会議をしっかり動かしてもらいたいなと思います」と強調した。成長戦略本部は全閣僚参加と大仕掛けの割には、具体的な投資内容や目標額は来年夏までに定めるとしていて、ずいぶん先の話である。来年度予算の成立も危ぶまれている連立政権で議論は進むのか。(シニアエディター 関口一喜)
記事に戻る