韓国スポーツメディア「スポーツコリア」(ウェブ版)は2025年11月9日、大リーグのサンフランシスコ・ジャイアンツに所属する「韓国のイチロー」イ・ジョンフ外野手(27)の特集記事を組み、ポジションの変更が「不可避」と報じた。
「イ・ジョンフ、センターとして最後のシーズンになる可能性も」
大リーグ2年目のイは今シーズン、センターのレギュラーとして150試合に出場し、打率.266、8本塁打、55打点、10盗塁を記録した。1年目の昨シーズンは、5月に左肩を負傷して戦線離脱したため、今シーズンが実質1年目のシーズンだった。
韓国プロ野球(KBO)リーグで、打率.360を記録したイは、23年オフにポスティングシステムを利用してジャイアンツに移籍した。米メディアによると、6年総額1億1300万ドル(約164億円)の大型契約を結んだという。
複数の米国メディアが、「韓国のイチロー」の今シーズンを「物足りない」と指摘。打率.266は期待を下回り、守備面でも精彩を欠いたプレーがみられ、大型契約に見合わぬパフォーマンスとの評価だった。
このような状況の中、「スポーツコリア」は「衝撃的な見通しだ 米メディア『イ・ジョンフ、センターとして最後のシーズンになる可能性も』...守備不安でポジション変更検討は避けられない」とのタイトルで記事を展開した。
「チームは外野守備力強化のための内部競争体制を構築する動き」
記事では、「米メディアが『イ・ジョンフが26年シーズンにも守備で明らかな改善を見せなければ、球団はポジション転換の可能性を検討するだろう』と報じた」とし、「打撃はまずまずの成績を残したが、アウト貢献度を示す守備指標が、大リーグ全体のセンターの中で下位だった」と解説した。
さらに、「実際、チームは外野守備力強化のための内部競争体制を構築する動きを見せている。球団は7日、ドジャースから『外野専門守備要員』ジャスティン・ディーンを獲得し、外野陣の補強に乗り出した。主にセンターを守るディーンは、俊足と安定した守備が強みで、今後イ・ジョンフとのポジション争いが避けられないと予想される」と指摘した。
ジャスティン・ディーン外野手(28)は昨オフ、ドジャースとマイナー契約を結び、8月に大リーグデビューを飾った。レギュラーシーズンでは、主に外野の守備固め、代走で起用され、ワールドシリーズ(WS)第6戦では、冷静な判断でチームを救い、存在を示した。
チームは、トロント・ブルージェイズとのWSを4勝3敗で制して2連覇を達成したが、ディーンは6日にマイナーに降格。ジャイアンツがウェーバーでディーンを獲得し、ナ・リーグ西地区のライバルチームに移籍した。
来シーズン、大リーグ3年目となる「韓国のイチロー」。センターのポジションを守ることができるのか。韓国メディアが熱い視線を注いでいる。