2025年オフシーズン、日本ハム・松本剛、楽天・辰己涼介、DeNA・桑原将志が国内FA権を行使した。「FA市場の目玉」と注目されていた阪神・近本光司が残留を決断した。とはいえ、センターが本職の3人の行方も注目だ。それぞれ違った魅力がある。松本は走塁技術あり、辰巳は守備範囲広く、桑原は走攻守揃った選手松本剛はミート能力の高い右打者で、新庄剛志監督が就任1年目の22年に打率.329で首位打者を獲得。走塁技術も高く、22、24年と20盗塁以上をマークしている。外野守備は球際の強さに定評があり、何度も攻守でチームを救ってきた。センターの守備能力で言えば、辰己は球界トップレベルだ。俊足を生かした広い守備範囲で背走して後ろの打球を好捕する。21年から4年連続ゴールデングラブを受賞。課題の打撃でも昨年に158安打をマークし、最多安打のタイトルを獲得している。松本、辰己が打撃不振で今年思うような成績を残せなかった中、市場価値が高いのが桑原だ。走攻守3拍子揃ったリードオフマンで、昨年はレギュラーシーズン3位から短期決戦を勝ち抜いて日本一の立役者に。ソフトバンクと対戦した日本シリーズ新記録となる5試合連続打点をマークし、打率.444、1本塁打、9打点の活躍でMVPに輝いた。今年は106試合出場で打率.284、6本塁打、27打点。シーズン終盤まで首位打者を繰り広げた。センターで悩んだ巨人に合う選手は「松本、辰己、桑原は人的補償が必要なBランクですが、外野が手薄な球団は欲しいでしょう。特に巨人は今季センターを固定できずに苦労しました。外野を守れる右の強打者が少ないチーム事情を考えると、松本が合致します。どのような補強戦略に動くか注目されますね」(スポーツ紙デスク)巨人は昨オフにソフトバンクの正捕手を務めていた甲斐拓也をFAで獲得している。リーグ連覇を逃した今年も、大型補強を敢行する可能性が十分にある。(中町顕吾)
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