住宅など170棟が焼け多くの避難民が出ている大分市の大規模火災を受けて、2025年11月21日の情報番組「ノンストップ!」(フジテレビ系)は突然の災害にどう備えるかを特集した。防災のイメージが重すぎて、意識が高まらないMCの設楽統さんがゲストの鈴木あきえさんに防災について「あきえちゃんは何かしている?」と聞く。鈴木さんは「防災セットとか用意しているけど気がつくと食料の賞味期限が切れていたりとかモノがかさばって『これを持って避難できるのかな』と思ったりとか、後回しになっているのが現状です」と答えた。元婦人公論編集長の三木哲男さんも「大分の大規模火災のような災害が起きると雑誌は『こういう備えをしましょう』といった特集を打つ。それでも関心が自分事のように受け止められずにいて、特集は打つものの(読者の心に)届かないなというもどかしさはある」と話した。高まらない防災意識について危機管理教育研究所代表で防災アドバイザーの国崎信江さんは「防災そのものに対するイメージが重いんじゃないか」と分析したうえで「最近は防災イベントも多様化していてこれまでの防災のイメージを変えるようなユニークなコンテンツも出てきている」と話した。知っていますか?NTT災害用伝言ダイヤル一例として挙げたのが、VRやARによるシミュレーション防災。家で避難中に起こる課題の解決策を、配られたアイテムカード内で考えるカードゲームだ。ほかにもオンラインゲームやスポーツによって防災を学ぶイベントがある。国崎さんが非常時の家族の連絡方法を事前に決めておくことの大切さを強調した。1)NTT災害用伝言ダイヤル(171)2)伝言メモをはる場所を決める3)被災地域から離れた祖母などを介して連絡をとるという3つの確認項目を提示した。設楽さんもこれを見て「確かに災害時は目に見える被害だけでなく、人が多く出て渋滞になるとか、電話がつながらないとか、そういうのも想定しておいた方がいいですね」と話していた。早めに備えておくにこしたことはない。(ジャーナリスト 佐藤太郎)
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