ビジュアル系バンド「グランギニョル」が2025年12月13日、公式Xを通じて活動休止を発表した。「ひめゆり学徒隊」の写真を黒塗り メンバーらはコスプレ写真投稿グランギニョルは、25年10月よりSNSを始動、11月よりライブ活動を開始した4人組ビジュアル系バンドだ。物議を醸していたのは、12月10日から12日の3日間にかけて沖縄県那覇市で開催予定だったライブ「グランギニョル三連夜 沖縄単独公演『ひめゆり学徒隊』」の告知に関する一連の投稿だった。バンドはライブの告知に際し、糸満市の「ひめゆり平和祈念資料館」に所蔵されているものとみられる「ひめゆり学徒隊」の写真を使用し、女学生らの目元を黒塗りにする加工を施した上で、バンドロゴなどを入れた画像を公開した。また、メンバーの「烏-karasu-」さんや「雹夢-hakumu-」さんは、「ひめゆり学徒隊」を想起させるコスプレ写真をXに投稿。SNSでは「沖縄戦での犠牲者を軽視している」などとする指摘が相次ぎ、波紋を呼んだ。「グランギニョルなりに沖縄の歴史について学ばせていただいた上で」その後、バンドは12日、「沖縄公演に関しまして多数ご意見を頂きましたため、本日の公演を中止とさせていただきます」と報告した。報告には謝罪のコメント等がなかったことから、なおも批判の声が続出する事態となった。一方で、翌13日の投稿では、「このたびは、私どもの配慮および説明不足により、多数の方々にご迷惑ならびにご不快な思いをおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます」と謝罪した。今回のライブ告知について、「本公演においては、グランギニョルなりに沖縄の歴史について学ばせていただいた上で、ライブコンセプトの一部として表現に取り入れさせていただきました」と釈明。続けて、「しかしながら、その表現が結果として不快感や誤解を招いてしまったことを、重く受け止めております。決して沖縄の歴史を毎辱する意図はございませんでしたが、その点について十分な配慮が欠けていたことを深く反省しております」とつづった。そのうえで、「今回の事態を厳粛に受け止め、本日より当面の間、グランギニョルとしての活動を休止させていただくことといたしました」と報告し、「活動再開の時期につきましては、改めて決定次第ご報告させていただきます」としている。報告を見た人からは、「グランギニョル、沖縄の歴史について学んだ上の行為なら確信犯やん(笑)」「あの悲劇を学んだら普通の人はこんなことしないよ。結局面白そうだからとか自己満で計画しようとしたとしか思えない」など、呆れる声が上がっている。ライブハウスは「本当に申し訳なく思っています」なお、ライブ会場だった那覇市のライブハウス「沖縄Output」は12日、公式Xアカウントで「会場レンタルという形で場所を提供していた為、ライブが始まるまでは内容などは全くわかってなかった」と説明した上で、「フライヤーなどの背景加工などにも気づかずに、たくさんの人を深く傷つけてしまったことに、場所を提供してしまった会場にも非があり、本当に申し訳なく思っています」と謝罪。「平和を発信するイベントをたくさん行ってきただけに、今回の事を悔やんでも悔やみきれません」とつづっている。
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