山上徹也被告は「反省」の言葉を最後まで口にしなかった 検察は「被告に有利な事情を最大限考慮しても無期」

   安倍晋三元首相を銃撃して殺人罪などに問われている山上徹也被告の裁判は、2025年12月18日に検察側の論告求刑、弁護側の最終弁論が行われ結審した。検察は「被告人の生い立ちが不遇であることは否定しない。しかし、善悪の判断ができる40代男性であり、情状に大きく影響を与えない」として、無期懲役を求刑した。

  • 検察は山上徹也被告に対して無期懲役を求刑した
    検察は山上徹也被告に対して無期懲役を求刑した
  • 故・安倍晋三元首相(2017年10月撮影)
    故・安倍晋三元首相(2017年10月撮影)
  • 検察は山上徹也被告に対して無期懲役を求刑した
  • 故・安倍晋三元首相(2017年10月撮影)

過去に政治家が襲撃された刑事事件はいずれも無期懲役

   無期懲役の求刑は予想されていたが、この日の「報道ステーション」(テレビ朝日系)は、検察がとくに重罰を求めた理由やその時の山上被告の様子などを詳報した。

   まず、小木逸平キャスターは「検察は無期懲役を求刑した根拠について、過去に政治家が襲撃された刑事事件を、一定の参考になるとあげました」と説明した。1件は2002年の石井紘基衆院議員が右翼団体の男に刺殺された事件、2件目は伊藤一長・長崎市長が暴力団員に銃撃された事件だ。いずれも無期懲役が確定している。

   小平キャスターは「検察は『過去の事案の均衡を考慮しても、不遇な生い立ち、その他の被告に有利な事情を最大限考慮して、なお無期懲役より軽い刑を選択する余地がないことは明らか』としています」と伝えた。

姉妹サイト