2025年12月23日の特別番組「ホンネ喫茶@永田町」(フジテレビ系)に与野党の政治家を交えて堀江貴文さんや杉村太蔵さんらが出演、国会改革などについて激論を交わした。
トップダウンで素早く物事を決める権威主義的国家
元自民党幹事長の石原伸晃さんが「世界は、中国のように絶対的な力をもって押し進める国の方が多い」と話した。それを受けて、トップダウンで素早く物事を決める権威主義的国家に、議論を大事にする民主主義国家はスピードで勝てないのかを話し合った。
堀江さんが「SNSの時代に、技術革新のスピードには民主主義国家は追いつけない。コンセンサスを得るために、(議員)定数削減法案だってこれだけ時間がかかっているのだから」と指摘。中国、ロシア、アメリカの政治を例にとりながら、
「日本は高市さんが首相になって、あれだけ高い支持率でもできないことばかり」
と「今の民主主義国会の弱点はスピード感」と話した。
「国会大事、民主主義大事。だけど」
それに対し、「政治のスピード感はあげていかなければいけない」(神谷宗幣・参政党代表)「政治や議論のスピード感ではなくて、大事なのは行政執行のスピード感じゃないのか」(河野太郎元外相)など意見はさまざま、分かれる。
国会のスピード感のなさに愕然としたというのは自民党最年少衆院議員の大空幸星さん。本会議での形式的な代表質問や答弁などを俎上にあげて「これを4~5時間やるわけですよ、毎日。国会大事、民主主義大事。だけど中国や権威主義の国はどんどんスピード感あげて(政策を)進めるなかで、ただ座って朗読会をやってるというのが、本当にこの国の将来にとっていいのかどうか」と疑問をぶちまけた。
それを聞いていた日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事は「(それを)ここで言うんじゃなくて、討ち死にしてもいいから自民党の中で、重鎮に対し『こんなのおかしいやないかい』と自分が犠牲になってやらないと」と説教モードとなる。すかさず、元自民党議員の杉村太蔵さんが気色ばんで「そんなのできたら苦労しないんですよ」と返し、スタジオは爆笑に包まれた。自民党内で「長老の圧」を何度も経験した杉村さんだからこそ出た本音だった。
この座談会も、権威主義国家のようにはスピード、トップダウンでまとまらない。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)