参政党の神谷宗幣代表は2025年12月25日の記者会見で、自民党を離党した中川俊直元衆院議員と宇都隆史元参院議員が入党し、いずれも政調会長補佐に就任したことを発表した。
25年9月には豊田真由子氏も入党
中川氏は自民党の中川秀直元幹事長の次男で、2012年と2014年の衆院選で、父の地盤である広島4区から立候補し、当選を果たした過去を持つ。ただ、配偶者がいながら知人女性とハワイで結婚式を挙げた重婚疑惑やストーカー疑惑など、いろいろな女性関係のトラブルが発覚したことを受け、2017年に自民党を離党している。
一方、宇都氏は中川氏のような目立ったスキャンダルはないが、2010年と2016年の参議院選挙で自民党の候補者として当選を果たすも、2022年の参議院選挙では落選。2025年12月18日に自民党を離党していた。
元自民党議員が2人も参政党に加わることになったが、参政党には自民党にゆかりのある議員が多い。そもそも、神谷代表は2012年に自民党に入党した過去があり、2025年の参議院選挙で当選した安藤裕氏や、2025年9月にボードメンバー兼政調会長補佐に就任した、秘書に対して「このハゲー」と暴言したことが報じられた豊田真由子氏も元自民党議員である。今回、中川氏と宇都氏が入党したことにより、「自民党感」はますます濃くなった。
2025年の参議院選挙で14議席を獲得するなど、大躍進を見せた参政党ではあるが、その背景には自民離反票の受け皿になったことが大きい。にもかかわらず、元自民党議員が多く入党したことに困惑する声がネット上では出ている。「参政党はわかりやすいほどの自民党の2軍」「参政党はほぼ元自民党で出来ています」といった声が相次いでおり、なかには「また自民党か。参政党には党員や支持者を育てる...みたいな発想はないのかな?」と党の方針に「違和感」を示す声も見られた。