韓国スポーツメディア「スポーツトゥデイ」(ウェブ版)は2025年12月27日、大リーグのロサンゼルス・ドジャースに所属する韓国出身キム・ヘソン内野手(26)の特集記事を組み、キムの実父が抱えていた借金問題が解決したと報じた。
16年前に1億ウォンの出資受ける
同メディアは「キム・ヘソンの父親の借金問題に決着」などのタイトルで報道。キムの実父を巡る借金問題に終止符が打たれたとした。
記事によると、キムの実父は16年前、自身の事業のために「キム先生」と呼ばれる男性に1億ウォン(約1000万円)を出資してもらった。ところが、事業が失敗したため、未払いとなっているギャランティーを含む1億2000万ウォン(約1200万円)が、未払いになっていたという。
キム先生は、キムが韓国プロ野球(KBO)リーグでプレーしていた18年当初から、試合場を訪れ、借金問題に関する横断幕を掲げ「抗議活動」を行ってきた。地元メディアによると、ファンの間でも「キム先生」と呼ばれるほどの有名人だったという。
キムの実父の借金問題は、キムがドジャースに入団しても解決しなかった。キムが25年シーズンを終え、韓国に帰国した際、キム先生は横断幕を持参して仁川国際空港で「抗議」。見かねたキムは、報道陣にキム先生を遠ざけるよう願い出た。
借金トラブルは、ここにきて急展開を迎えた。11月21日にキムの実父とキム先生が、地元テレビ番組に出演し、直接対面して借金問題について話し合った。番組の中で、キムの実父が、これまでに約9000万ウォン(約900万円)を返済したことを明かし、12月20日までに5000万ウォン(約500万円)を支払うことで合意したという。
昨オフ、ドジャースと3年総額1250万ドルで契約
記事によると、すでにキムの実父が5000万ウォンを支払ったと、テレビ番組のスタッフが証言したという。
キムは17年にKBOリーグのキウム・ヒーローズでプロデビュー。「走・攻・守」揃った選手として、2年目からレギュラーの座をつかんだ。21年から4年連続で打率3割をキープし、23年にはキャリアハイとなる打率.335を記録した。
24年オフにポスティングシステムを利用してドジャースに入団した。米メディアによると、3年総額1250万ドル(約19億4500万円)の契約を結び、その後の28年と29年については、球団がオプション権を保有するという。
大リーグ1年目の今シーズンは、マイナーで開幕を迎え、5月に大リーグに昇格。ライバルとの激しい競争の中、71試合に出場し、打率.280、3本塁打、17打点、13盗塁を記録。守備では、ユーティリティプレイヤーとして、セカンド、ショート、センターのポジションをこなし、チームに貢献した。
ポストシーズンでは、全シリーズでロースター(出場登録選手枠)入りを果たし、ワールドシリーズ(WS)にも出場した。WS第7戦では、延長11回からセカンドの守備に入り、WS2連覇達成の瞬間をグラウンドで迎えた。