衆院選が2026年1月27日公示を迎えた。2月8日の投開票に向けて各党が走り出した。今回の衆院選は公示と投開票の間は12日と超短期決戦だ。1200人を超える立候補者が465議席を巡り選挙戦をスタートした。比例で公明出身者優遇、立憲出身者は小選挙区で「ガチンコの戦い」中道改革連合が1月27日に公表した比例代表名簿では、全国11ブロック全ての1位に公明党出身者が掲載され、定数が多いブロックでは上位で複数の公明出身者が優遇された。いずれも比例単独での立候補だ。上位で優遇されたブロック別の公明出身者の数は、北海道2、東北1、北関東3、南関東3、東京3、北陸信越1、東海3、近畿5、中国2、四国1、九州4。よく立憲はこれを飲んだなという感想だ。公明出身者は、これでもう総選挙は終わったようなものだ。一方、立憲出身者は比例復活の可能性が厳しく、ガチンコの戦いが待っている。公明出身者は比例で事前に結果が分かるが、立憲出身者は小選挙区で予断を許さない選挙戦という棲み分けで、ある意味すがすがしい。立憲出身者が小選挙区を勝ち抜くためには、自分の獲得投票数に加えて、公明支援団体からの1~2万といわれる支持票がポイントだ。確かに、岸田政権や石破政権のように内閣支持率がそれほど高くない場合には、小選挙区で接戦になることが多く、公明の支援があるどうかによって、小選挙区で自民は50程度議席を失い、逆に立憲はその分議席を増やす。ところが、安倍政権のように内閣支持率が高いと、接戦になる小選挙区が少なくなり、そこまでの議席の交換にはならない。旧公明支持層はどこまで立憲出身者を推せるかWiLLが中道・野田佳彦共同代表の過去の旧統一教会(現世界平和統一家庭連合)との写真を出し、文春も高市首相のパーティー券問題を取り上げている。筆者には、野田氏のほうが激痛に思える。上述のように、旧立憲は旧公明に比例の票を渡したので、内部からも不満が出てくるだろうし、同時に旧公明では旧統一教会との関係のある野田氏には選挙協力したくないだろう。もともと旧公明は180度「回れ右」で旧立憲に入れにくいのに、今回の問題だ。ともあれ、序盤の各マスコミの情勢調査は、日経・読売で自民単独過半数の勢い、共同は自・維で過半数の勢い、文春は自・維で過半数割れといろいろな意見になっている。高市政権の内閣支持率は選挙戦になって若干低下した。これは、これまでの国政選挙のときにも見られた現象である。もっとも、自民党支持率は増えているので、内閣支持率と自民党支持率を合計したいわゆる「青木率」はあまり変わらない。いずれにしても、高市政権が高い支持率を維持し若い有権者をどれだけ取り組めるか、一方、中道改革連合は既に選挙が事実上終わった公明支持層が、どこまで立憲出身者を推し、強固な組織力を発揮できるかにかかっている。++高橋洋一プロフィール高橋洋一(たかはしよういち)元内閣官房参与、元内閣参事官、現「政策工房」会長1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。20年から内閣官房参与(経済・財政政策担当)。21年に辞職。著書に「さらば財務省!」(講談社)、「国民はこうして騙される」(徳間書店)、「マスコミと官僚の『無知』と『悪意』」(産経新聞出版)など。
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