世界的に活動する人気ピアニストの角野隼斗(すみの・はやと)さん(30)が、チケット代が高すぎるなどとネット上で炎上しているとして、料金設定などについて公式Xで説明した。
角野さんは、東京大学の大学院を修了した後、ピアニストとして活動を始めた異色の経歴で知られる。
「ヘルシンキフィルの来日ツアーが炎上している」
国際コンクールのグランプリ受賞後、2020年に東大総長大賞を受けて注目を集めた。翌21年には、ショパン国際ピアノコンクールでセミファイナリストに選ばれるなど頭角を現し、シカゴ響など著名なオーケストラと共演を重ねている。
角野さんは、そのルックスでも注目を集め、島村楽器の札幌ステラプレイス店が同年12月27日、「イケメンすぎてその場にいた女性陣の目がハートになっていました」とXで投稿したほどだ。
人気に火が点いて、25年11月に横浜市内で行ったソロピアノリサイタルが、チケット枚数でギネス世界記録に認定された。26年1月1日に自らのインスタグラムで結婚を発表し、妻との2ショットを披露すると、「美男美女」とメディアでも紹介された。
順風満帆にも見られていたが、フィンランドのヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団と10月に共演を行うことが主催者の公式Xなどで2月1日に発表されると、クラシックファンの一部から、疑問や批判の声が上がった。
それはまず、投稿されたチラシに指揮者の名前がないということだった。角田さんの名前が大きく出されているだけで、失礼ではないかと指摘された。また、チケット代が1万5000円~3万円することについても、高すぎるのではないかとの声が出た。
その背景には、角田さんが「客寄せパンダ」扱いにされており、その人気を理由にチケット代を上げているのではないかとの疑念まで持たれた。
これに対し、角田さんは2月5日、「ヘルシンキフィルの来日ツアーが炎上している」と公式Xで明かし、自らの所感をつづった。
「私の出演がチケット代高騰の原因であるかのような誤解」
角田さんはこの投稿で、チラシに指揮者の名前がないことについて、「多くの方が指摘されるとおり、告知として適切とは言い難く、私自身としても決して気持ちのよいものではありません」と不満を示した。
そのうえで、「速やかに修正されることを願います」と主催者に注文を付けた。
チケット代が高すぎるという点については、「これは止まらない円安に加え航空券・宿泊費の高騰という外的要因が大きく、招聘のハードルが年々上がっていることも想像に難くありません」と説明した。そして、「なお一部に、私の出演がチケット代高騰の原因であるかのような誤解があるようです」として、「私は欧米と同程度の出演料で承諾しており、日本だからといって出演料を吊り上げるようなことはしておりません」と反論した。
「私のファンはオーケストラや共演者に興味を持たない、あるいはマナーが悪いといった批判も見受けられますが、これには異議を唱えます。少なくとも日本国内において、私自身がそのように感じたことはありません。私は自分の演奏する曲や共演者について、その他興味関心についてできる限り言葉でも魅力を伝える、と心がけています」
さらに、「私が正統のクラシックではないとか、由緒あるオケのソリストに相応しくないと批判する方も一部に見受けられます」とも明かした。この点については、「このような声は数年前から常に存在し、私が日本を出て欧米で武者修行したいと思った理由の一つですが、現在各地で実力と実績を積み上げている最中ですから、今後に期待いただければ幸いです。ただし、私は権威や正統化のために音楽をしているのではありません。自分の心に従い音楽をします」と理解を求めた。
公演を主催しているコンサートマネジメント会社「テンポプリモ」にも取材を申し込んでおり、回答が来次第追って伝える。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)