「萌え産業」に異変...相次ぐ「コンカフェ」閉店&摘発ラッシュのなぜ 経営センスなければ「一発屋」熾烈な世界

「萌え産業」の不安定さ

   萌え産業そのものが消えることはないだろうが、打ち上げ花火のような事例が多いことは否めない。おそらくリフレなどグレーゾーンの商売は最初から長期継続を望んでいないのだろうけど、飲食店に関しては明らかな失敗が前面に出てしまう。同じハコで店名を何度も変えてリニューアルし、最終的に完全閉店を遂げるなど残念なケースも決して少なくはないからだ。

   もともと萌え産業を副業として始める企業も多く、税金対策として出店するパターンも珍しくはない。この場合、会社にとって「副業」扱いのため、「黒字が出たらラッキー」程度の感覚である。売り上げにはガツガツしなくて済む一方で、ハングリーさがないと店はあっという間に潰れ、キャストの未来が閉ざされる。オーナーがなんとなくの気持ちで始めれば会社としてのダメージがなくとも、働き手に支障をきたすのだ。

   このように、企業と働き手の考えが全くマッチしていないと、数字や環境が不安定になるのは当然のことだろう。

   また、本気で売り上げを作るべくオープンさせても、店の方向性が最初からブレているケースも少なくはない。コンセプトカフェ=コンカフェなのにコンセプトがハッキリ決まっていなかったり、あるいは内容が営業途中で変わるなど......。

   コンカフェとガールズバーは体裁上「ノットイコール」なので、ただカワイイ制服だけを着て接客をするのは主旨がズレている。悲しいかな境界線が曖昧な店は多く存在する。だいたいは軸がブレて閉店するオチだ。そして、また名前を変えて新装開店を繰り返すのが「あるある」で、幾度となく同じことを擦れば客も働き手も気づくので、最終的に界隈で煙たがられてしまう。

   萌え産業を冷静に観察すると、本当に生き残りが難しい。表向きは華やかでも、構造や仕組みは非常に地味でコツコツやらねばならない。これはどの商売でも言えることだけど、表面だけを見て全てを判断するのがいかに危険かがよく分かる。

   水商売もジャンルはさまざまだが、結局のところ経営センスがないと「一発屋」で終わるのがイタいところ。実際、萌え産業を見ていると不動のトップがもう何十年も変わっていない。コンカフェやリフレはキャバクラや風俗店よりも出店のハードルが低いため、継続は店舗ごとの「力」がかなり試される部分なのだ。

   流行っているからといって、どこも順風満帆とはいえないのがリアルな現実。働き手は煌びやかな一面ばかりをピックアップせず、見極める能力を持たねば職場を転々とするハメになるのでぜひ注意してほしい。



【プロフィール】
たかなし亜妖/2016年にセクシー女優デビュー、2018年半ばに引退しゲーム会社に転職。シナリオライターとして文章のイロハを学び、のちにフリーライターとして独立する。現在は業界の裏側や夜職の実態、漫画レビューなど幅広いジャンルのコラムを執筆中。

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