「行動が異常だ」と指摘され...
佐藤さんは、契約元の会社と雇用契約を結び、実際の業務は別の配属先で行う勤務形態だった。
本来であれば、退職の意思はまず契約元へ伝える必要があった。しかし、「引きとめられるのではないか」という思いから、配属先の部長へ先に伝えた。
その際、退職理由については詳しく説明しなかった。ニオイの問題を持ち出しても、理解されないのではないかと感じていたためだ。
後日、契約元の担当者とのオンライン面談が行われた。
「なぜ、手順を守らなかったのか」「行動が異常だ」
強い口調で、そう指摘されたという。理由を十分に伝えていなかったこともあり、「精神的に不安定なのではないか」と受け止められてしまったと思ったそうだ。佐藤さんは、「ショックで、本当の理由は言えませんでした」と振り返る。
ニオイによる体調不良が退職理由だった。しかし、それをうまく説明できなかったことで、結果的に「手順を踏まない行動」にだけ焦点が当たり、こういう事態になってしまった。
「あのとき、きちんと理由を伝えられていれば、違ったのかもしれません」
転職や就活の場面では、仕事内容や待遇だけでなく、職場環境も重要な判断材料になる。違和感を覚えたときは、記録に残し、契約内容を確認しながら冷静に相談することも必要だ。