高市早苗首相が「新年度予算案の年度内成立」の号令をかけ、衆議院予算委員会では、坂本哲志委員長(自民)が2026年3月6日午後の質疑日程などを「3日連続職権で」決めたのをはじめ、自民党の強硬姿勢が目立っている。4日夜のBSフジ・プライムニュースでは、元衆議院議長で自民党のご意見番ともいわれる伊吹文明氏が、参議院の予算委員会での審議が重要ポイントだと指摘した。これから日本はどうなるか、米国との関係は?伊吹氏は2012年末から14年まで衆議院議長を務め、退任後も「ご意見番」として永田町では「イブキング」と異名をとった。「選挙は支持率でやるものではなく、自分の日常活動でやるものだ」、「自民党は保守政党ではないと思っている」など、ユニークな発言が注目されて来た。自民党綱領改正草案の起草を任されるなど、党の歴史にも詳しい。その伊吹氏の発言だけに、注目される。伊吹氏は、参議院予算委員会で野党がどれだけ本質的な議論ができるか、予算委員会質疑の「質」が問題になるとした。「年度内に予算が成立するか、でいえば、1週間から10日くらい遅れたからといって(暫定予算を組めば)、国民生活に大きな支障は生じない」という。野党の議席数が多い参議院では、「会派別に割り当てられる質問時間は、衆議院よりも多くなる。今までの経験から言うと、揚げ足取りや、スキャンダルなども多かったが、国民生活に密接な問題や、これからの日本はどうなるのか、米国との関係がどうなるのか、そうした本質的な議論ができるのか」、ここがポイントだという。中道が質したい「日米首脳会談、旧統一教会と高市首相との関係」自民党側は今のところ、「13日衆院通過」の方針だ。その背景には、「高市首相が答弁機会をできるだけ少なくしたがっている」(野党関係者)との見方がある。一方で、19日に予定されている日米首脳会談では、「イラン戦争の終息の見通しが立たないトランプ大統領とどう向き合うのか。直後の予算委員会も質疑はこれまでになく重要になる」(国会関係者)との見方や、4日に解散決定が出された「世界平和統一家庭連合」(旧統一教会)と高市首相ら自民議員との関係についても、「単なるスキャンダルではない」(同)とされる。中道改革連合の小川淳也代表は、首相が旧統一教会系の日刊紙のインタビューを受けていたことをあげ、「まずは高市総裁が自身を厳しく精査し、全党的な説明責任を果たしていただきたい」としているが、伊吹氏が言うのは、ここで問われるのが、質疑の「質」だという。(ジャーナリスト菅沼栄一郎)
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