歓楽街に近寄らないべきなのか?
となると、非常に当たり前の話だが、悪質ホストの被害に遭わないためにはそもそも「歓楽街へ行かない」ことが最大の防御策である。
SNSで知り合った相手がたまたまホストで、あれよあれよという間に街へ足を踏み入れるケースも今は少なくはない。実際にマッチングアプリで出会った男性がホストで、気づいたら店に勧誘されていた例も多いのだ。似たような事例で逮捕者も出ている。
自分自身でも何かしらの違和感を覚えたらまず近寄らないことで、「自分はハマるタイプかもしれない」と自覚を持つ場合も同様だ。1回でも行ってしまうと悪い意味でタガが外れるため、敢えて壁を乗り越えない自制心も大切である。
ただ、ここ数年は各SNSを見て興味を持ち、来店を検討する人も少なくはない。私はお店そのものを悪だととらえておらず、「どうしても行きたいなら節度を持てば良い」と考えるため、「遊びに行くのなら身を滅ぼすほどハマらないのが鉄則」というのは声を大にして主張したい。
盲目的になると悪質ホストに引っかかりやすく、担当が悪どい行動を繰り返していても気づかないか、わざと見逃して街の浄化活動の停滞を助長してしまう。好意が芽生えるほど頭を冷やすのが難しくなるからこそ、常に一歩引いた姿勢で物事を見るくらいの余裕はほしいところだ。
文字に起こすと遊びのハードルが高く思えるが、本来飲み屋とは「そういうもの」。「歓楽街は選ばれし者だけが足を踏み入れる世界」という現実を頭に叩き込み、決して無理をしてまで通わないことが大切である。
王子様のような男性が目の前に現れて、ロマンティックな夢を見たら正常な判断がつかないのも無理はない。しかし、犯罪スレスレの営業に引っかかり全てを許容するのは違う。
悪質ホストを野放しにしないためにも誰かがNOを突きつけ、客側のモラルを同時に高めることが今後の歓楽街には求められていくだろう。規制ばかり強めてもそれぞれのマインドが変わらねば、現状はひっくり返らないと筆者は考えているのだ。
【プロフィール】
たかなし亜妖/2016年にセクシー女優デビュー、2018年半ばに引退しゲーム会社に転職。シナリオライターとして文章のイロハを学び、のちにフリーライターとして独立する。現在は業界の裏側や夜職の実態、漫画レビューなど幅広いジャンルのコラムを執筆中。