作家の乙武洋匡さんが2026年3月16日、「学習障害」をめぐる思いをXにつづり、ネットの注目を集めている。「できないと『サボっている』『努力が足りない』と言われてしまう」乙武さんは、「両手両足のない私に、『鉄棒で逆上がりをやれ』という教師はいないですよね。そして鉄棒ができなくても、『サボっている』『努力が足りない』とは言われません」と切り出し、学習障害を持つ子どもたちをめぐる問題に触れた。「でも、読み書きが苦手な子どもたちは、いまだに授業や宿題、試験において『読むこと』『書くこと』を求められているし、それができないと『サボっている』『努力が足りない』と言われてしまうんです」学習障害は「LD(learningdisability)」とも呼ばれる発達障害の一種だ。知的水準や身体の機能に大きな障害はない一方、読み書きや計算など特定分野の学習が極端に苦手となる特徴を持つ。根本的な治療方法はないため、それぞれに合った学習方法を探し、症状とうまく付き合っていくことが求められる。乙武さんは「両者の違いは、目に見える違いが否か」とし、「私に両手両足がないことは誰の目にもあきらかですが、たとえば学習障害(LD)など脳の特定の機能が正常に働いているかどうかは、外から見ただけでは分かりません。だから、『努力が足りてない』と映ってしまう」と指摘した。「『どんな方法で学習するのか』は、その子の特性にあったものを認めて」乙武さんは12年前、一般社団法人「読み書き配慮」で代表理事を務める菊田史子さんに出会い、学習障害をめぐる問題を知ったとした。菊田さんは、「読み書き」に困難を抱えることで授業についていけず自信を失っている子どもたちに向けた支援活動を行っているという。乙武さんはこの日、保護者を招いての模擬発表を見学。発表の様子について「入塾するまでは自信を失っていた子どもたちが数ヶ月かけて準備したプレゼン、胸が詰まるほど素晴らしいものでした」とつづった。「一人ひとり特性が違うので、『どんな方法で学習するのか』は、その子の特性にあったものを認めてほしい。12年前から変わらぬ、切なる願いです」としている。投稿を見た人からは、「同感です。勉強も仕事も個々にあった学びで特性が伸ばせると良いだけです。新しい考え方の人が増えますように」「物理的にできない場合と、ただ苦手でできない場合は話が変わってくる 苦手を克服させるのも教師の役目だから」など、さまざまな意見が寄せられた。乙武さんは同日夜、投稿への反響について「やたら挑発的なことを書いたり、誰かを攻撃したりしないとインプレッションがうんたらかんたらと言われている昨今、こんなクソ真面目なこと書いてこれだけ多くの方から反響をいただいているのは本当にうれしく思う」とした上で、「こんなにも多くの人が困っているのだと知ってほしい」と呼びかけた。
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