弁護士でインフルエンサーの岡野タケシ(武志)さんが2026年3月27日、26日に発生した東京・池袋のサンシャインシティにある「ポケモンセンターメガトウキョー」で、女性店員が亡くなった死傷事件を受け、Xで現行法上のストーカーをめぐる問題に言及した。
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刺殺事件はなぜ起きてしまったのか(写真:新華社/アフロ) -
岡野タケシ弁護士のポスト。事件の背景を解説している
「被害を防げないケースがあるという現実」
複数報道によると、21歳の女性店員が26歳の男に刃物で刺されて死亡し、男もその場で自らを刺して死亡した。その後の報道によると、男は女性の元交際相手で、25年12月にストーカー行為をしたとして逮捕されていた。警視庁は男に対し、禁止命令を出すなどの対応をとっていたという。
岡野氏は事件について、「サンシャインシティのポケモンセンターで起きた殺人事件。報道によると、被害者は事前に警察へストーカー被害を相談していたという。警察は禁止命令や逮捕で対応していたとも報じられている。それでも防げなかった」と説明。
「昨年のストーカーに対する禁止命令は3037件。過去最多を更新した」として、ストーカーをめぐる問題に言及した。
「ストーカーの手口は年々巧妙になっている」としつつ、「今回の事件は、相談しても、禁止命令が出ても、逮捕されても、それでも被害を防げないケースがあるという現実を突きつけている」と説明。
「それでも、相談しないよりは遥かにいい。最寄りの警察署か、警察相談専用電話『#9110』。記録が残ること自体が、次の一手を打つための土台になる」と呼びかけた。
「自由主義の憲法を採用しているこの国の宿命」
岡野氏は警察への相談を推奨する一方で、現行法上の問題も指摘している。
「被害者は、制度の中でやれることをすべてやっていた」とし、「警察にストーカー被害を相談していた」「警察から男に禁止命令が出た」「男は逮捕もされた」「警察官の定期的な見守りもあった」と対策は行われていたとした上で、「それでも、命を奪われた」。
「なぜ防げなかったのか」との問いには、「日本国憲法は、一人ひとりの『自由』を人権として保障している」ことを挙げた。
「たとえストーカーであっても、事件を起こす前に身体を拘束し続けることは原則できない。逮捕しても、起訴されなければ釈放される。禁止命令が出ていても、物理的に近づくことを止める術はない」
「『まだ起きていない犯罪』を理由に、人の自由を完全に奪うことはできない。これが、自由主義の憲法を採用しているこの国の宿命でもある」とつづった。
「法律だけに頼らず、物理的な距離を取る」
「どうすればストーカーから逃げ切れるのか」とした投稿では、23年に起こった「博多駅前ストーカー殺人事件」を引き合いに、「禁止命令には罰則がある。でも、その場で物理的に人を止める力はない」と主張。
「加害者が同じ街にいる限り、たまたま会ってしまうリスクは消えない。法律にも警察にも限界はある」とつづり、現実的な対策としては物理的な距離を取ることが重要だとした。
「住む場所を変える。働く場所を変える。法律だけに頼らず、物理的な距離を取る。それが今、最も現実的な自衛手段の一つだと思う」
岡野氏の投稿には納得の声もある一方、「被害者が場所を変えないといけないのもおかしな話と思ってしまいます ストーカーの方が強制的に離されるべきなのではないでしょうか」など、被害者の権利に言及する意見も少なくない。
絶望しかない。
— 岡野タケシ弁護士【アトム法律グループ】 (@takeshibengo) March 26, 2026
池袋サンシャインシティのポケモンセンターで起きたストーカー殺人事件。
経緯を知れば知るほど、そう感じると思う。
被害者は、制度の中でやれることをすべてやっていたという。
・警察にストーカー被害を相談していた。
・警察から男に禁止命令が出た。
・男は逮捕もされた。… https://t.co/JUKB08IoT9