ギャラ問題、SNSで増える「個人案件」...事務所を離れて「フリー」転身が増えてゆく深い背景

事務所の力は弱まっているのか?

   不祥事の発覚、LINE流出など、ここ数年間で、知名度が高いタレントのトラブルがしょっちゅう。素行の悪い人はいつの時代もいるが、それでも流出が多すぎるあまり「事務所は何をしているの?」と疑問の声も聞こえてくる。

   昔はトラブルが起きると「事務所が揉み消しているのでは」と囁かれていたので、現在の状態を見ると会社の力が弱まったと感じるのかもしれない。ただ、そう見えてしまうのはインターネットが浸透したのも原因の1つだろうか。LINE、SNS、配信などのデジタルタトゥーでの「証拠」に加え、一般人の拡散力の強さが関係し、事務所が守りたくとも気づいた頃にはもう手遅れなのだろう。実際に不祥事を起こしていなくとも「それっぽく」書かれてしまい、まるで事実かのように広がってしまう。

   また、事務所そのものの黒い噂がネットで流れると、タレントは大打撃を喰らいがちだ。悲しいことに人々はゴシップが大好きなため、たとえばひとたび「枕営業斡旋がスゴらしい」というまことしやかな話が浮上すると「じゃあ所属者の○○はやってそうだね」と勝手に囁かれ、一方的な噂だけを信じたファンが離れる事例も実際にあった。

   他にもギャランディの比率に不満がある、サポートが薄い、事務所に許可を得た個人案件を受ける機会が増え、所属の意味がないと踏んだ演者は迷いなくフリーを選ぶ。自己プロデュースは本当に大変だけれど、芸能生活を送るたくましさを持つのなら、独立をしても生き残れる可能性が高いからだ。

   現代はSNS経由でオファーがくるなど、仕事を取りやすくなった時代。テレビに出るだけが仕事ではなく、ネットドラマやバラエティ、デジタル雑誌、YouTuberなど稼げる&表に出るチャンスが多いため、どこかへ属さずとも活躍ができるのだから、フリーが増加中するのも頷ける。

   「事務所絶対」とは言い切れない時代だからこそ、芸能界での働き方も多様化している。今後もフリーや個人事務所の独立が増え、タレントの動きがどんどん変わりゆくのかもしれない。



【プロフィール】
たかなし亜妖/2016年にセクシー女優デビュー、2018年半ばに引退しゲーム会社に転職。シナリオライターとして文章のイロハを学び、のちにフリーライターとして独立する。現在は業界の裏側や夜職の実態、漫画レビューなど幅広いジャンルのコラムを執筆中。

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