「『五体満足』、わざわざ書く必要ありますか?」 乙武洋匡さんと参政党・梅村みずほ議員の議論白熱

   作家の乙武洋匡さんと参政党の梅村みずほ参院議員が、Xで「五体満足」との表現をめぐり論戦を繰り広げた。

   

   

  • 乙武洋匡さん(2016年撮影)
    乙武洋匡さん(2016年撮影)
  • 梅村みずほ参院議員(2025年6月撮影)
    梅村みずほ参院議員(2025年6月撮影)
  • 乙武洋匡さん(2016年撮影)
  • 梅村みずほ参院議員(2025年6月撮影)

「五体満足で生まれてきた大切な子どもたちの自殺が過去最多に」

   発端となったのは、2026年3月27日に投稿された梅村氏による「少子化が進む中、五体満足で生まれてきた大切な子どもたちの自殺が過去最多に」とのポストだった。

「社会の歪みや大人たちの疲れ、世の無関心...まわりまわって弱いものに皺寄せがくるのではないだろうか。政治家の1人として子どもたちに申し訳ない」

   乙武さんは28日、梅村氏による投稿を引用し「『五体満足で生まれてきた』って、わざわざ書く必要ありますか?」と疑問を呈した。

   自身の代表作でもある「五体不満足」を引き合いに、「"五体不満足"で生まれてきた子だって大切な命ですよ」とした。

「言葉を廃すれば良いという問題でない」

   梅村氏は乙武さんの指摘を受け、「日本で長く使われてきた言葉を差別用語とレッテル貼りしてきたのはいつからでしょうか」(原文ママ・以下同)と反応。

   五体満足との表現について、「世の中にハンディキャップなく生まれてきたことを当たり前だと思うな」「多少の困難に見舞われようとも自分の環境をありがたいと心して励むべし」といった考えに基づくものだと説明した。

   「五体満足=人間的に優れていると勘違いする人も過去にはいたかもしれませんが、それはそうした解釈や考え方が誤っているのであって、言葉を廃すれば良いという問題でない」とも主張。

   「本来皆で考えるべき【どうしたら将来ある子どもたちが自殺せず生き生きと成長できる社会】に触れることなく『この人間は差別用語を使っている』に終始する人が多い」とし、表現をめぐる是非ではなく、子どもの自殺者数減少に注力すべきだとした。

「私自身も、正直『うっ』となりました」

   乙武さんは「先の投稿において梅村さんに障害者を差別する意図などなかったことも十分に理解しております」とした上で、「たとえ梅村さんに差別する意図がなかったとしても、障害当事者や障害児を育てる親御さんの中には、あの書きぶりを見て胸を痛めた方も少なくなかったことは梅村さんへのリプライでもお感じになっていただけたはずです」とコメント。

   「私自身も朝起きてあの投稿が目に入り、正直『うっ』となりました」と率直な胸の内を明かし、「これだけ多くの人が傷つくことを想定できなかったのか、それとも何か意図があって入れた文言だったのか」と問いかけた。

   梅村氏は、「〝意図して書いた〟ものと言えるでしょう」と返答。

   「『大切な子ども』という表現だけでよかったと言われればその通りでもありますが、障害や病気で無念のうちにこの世をさらねばならない子がいるにもかかわらず、そうでない子どもが多数自死している異常性と虚無感が、五体満足を差別用語だと認識していない私の言葉選びにつながっております」とした。

   乙武さんによる反論にも思うところがあったとしつつ、「乙武さんはただ私を傷つける意図はなく、〝五体不満足〟な子どものことを大切に思って欲しいという優しさだけで仰ったのだと解釈しています」とし、「私もまた、乙武さんや他の誰をも傷つけようと意図せず子どもの自死の増加を憂いていたのです」とした。

   乙武さんは、「元の投稿における意図、そして私を含めた先の投稿に心痛めた者へのご配慮、どちらもしかと受け止めました。誠実にご対応くださり、心より感謝いたします」と感謝をつづり、「これにてノーサイド」とした。

   「今回の発端であり、また本質である『子どもが命を絶たずに済む社会』を共に実現していくため、たがいに知恵を絞り、力を尽くして参りたい」としている。

姉妹サイト