映画監督は、自分で決断しなければならない大きなワンステップだった
監督の経験について中村さんは「孤独だった」と振り返る。
「役者は台本もらって自分の出番の1~2か月で芝居が終わればお疲れ様でしたで済むが、監督は撮影する前から台本を何回も直し、最後まで自分で決断しなければならない。それが正解かどうかはその場ではわからない。映画が上映され、お客さんの反応を見てはじめて『これでよかったんだ』となる。四六時中いろんなことを考えなければならないが、その不安が喜びにつながるんでしょうね」
人生のワンステップについて中村さんは「チャレンジとか、人生の転機とかターニングポイントとか、そういうのをひっくるめてワンステップという意味だと思うが、(映画監督は)小さなワンステップに見えて、ものすごく大きなワンステップだった」と振り返った。撮影中は俳優と監督業の違いにとまどいながらも完成にこぎつけたという。
中村さんが最近始めた次のワンステップは英語の学び直し。「星の王子さま」(サン・テグジュペリ)を英文で読んだり英語CDを聞いたりして勉強中だ。
「外国映画に出てみたい」という夢が残っている。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)